新しく作ったアリシアの曲をプレイリストにまとめました。 https://suno.com/playlist/8d8e7327-a1ad-4f50-a385-d1e563faca06 前曲 私はまだ生きたい/I Still Want to Live 再誕 https://suno.com/song/c725147d-498c-4701-a03a-7f87d99faf4a 原曲版 https://suno.com/song/5f5b58f7-5586-4762-9772-5c05b480ab3f 前の曲では新しいご主人に拾われて…一度逃走してしまった出来事を描きました。 今回はそのご主人に助けられた後も、まだ塞ぎ込んでいるアリシアの心情をBGMにしました。 オマケとして、前曲〈私はまだ生きたい〉で描いた出来事について、私が初めてカウンセリングで振り返った際に書いた文章を載せておきます。 興味があって、お時間のある方にだけ読んでいただけたら幸いです。 2021年1月頃の文章です。 ※当時の文章をほぼそのまま掲載しています。現在とは考え方や表現が異なる部分があります。 リオ「まずこの出来事を見て最初に思ったのは、私はまだまだ認識が甘かったんだなと思い知らされた。正直舐めていたなと」 カガミ「甘かった‥‥確かにそうかもしれないね」 リオ「今回の出来事自体は‥‥いや決して軽い出来事ではないんだよ。曲がりなりにも死にかけているんだし。 だけど遭難して死にかけた出来事はこれまでも何度か取り上げたし、私の人生でも知らない所で迷子になって夜中ずっと彷徨い続けた事も何度かあった。ちょっと既視感も感じていたくらい」 カガミ「言われてみれば、あなたも何度か逃走して彷徨い続けたことはあったね」 リオ「だけどこれまで見てきた出来事と決定的に違うのは、少女の圧倒的なトーンの低さ。 これまでちょっとした事ですぐに暴力を振るわれてきた理不尽な境遇、それと絶望的な恐怖に縛られ続けている心。人の事を全く信用できない思考回路。 全てがとても重くて彼女として喋ろうとするだけで心が張り裂けそうになったくらい。彼女の状態そのものがとても辛かった」 カガミ「そうだね‥‥常に何かに怯えている感じだったもんね」 リオ「だけどさ、昔は‥‥いや今も世界ではこういう状況にいる人達が沢山いるんだろうなあって思ってさ。これも間違いなく現実なんだと。 私が知らなかっただけで間違いなく実際に何度も起こった出来事だったんだなと。 知識としては難民問題や奴隷問題、戦争孤児等の問題は知ってたよ。だけど知るという事と理解するって事はこんなにも違うんだなと今更ながら突き付けられた感じ…これも再体験しなければ分からなかった…」 カガミ「私達は‥‥何処まで行っても経験したことしか理解できない生き物なのかもしれないね」 リオ「だからこういう出来事を取り扱ったからには、これからはもっとちゃんと知ろうじゃないけど‥‥ もっと自分事として耳を傾ける事になるんじゃないかなと思う。それだけでもこの出来事を見た甲斐はあったよ」 カガミ「そうだね、まだ私達には知らないことが沢山ある。これからもどんどん学んでいきたいよね」 リオ「次に強く思ったのは、人に絶望している人ってこういう反応をするんだなあって。 今回のご主人は恐らく良い人だったんだろうけど、この少女からすれば最初はとても心を許せる人では無かったんだよね。 たとえ相手が少女に優しくしても、愛そうとしても、それを素直に受け取る事も出来ないんだろうなってさ」 カガミ「今までに何度も何度も傷つけられ、自己否定されて、拒絶されてきたんだからね‥‥。いくら口で大丈夫だよって言ってあげても‥‥伝わらないよね」 リオ「その上で、少女は命を絶ちたいとは思わなかったんだよね。少なくとも今回は。もしかしたら死のうとする気力さえなかったのかもしれないけど…」 カガミ「本当かどうかは分からないけど、重度の鬱病患者よりも治りかけた人の方が自殺率が高いって話を聞いたことがあるよ。それと関係しているのかな」 リオ「その場合って多分自殺する気力も湧かないとかそんな話だったかな。思えば少女の場合はご主人から逃げ出そうとする程度の行動力を発揮していたわけだからちょっと違う?」 カガミ「気力が無いと言うよりも、死のうと考える余裕が無かったと言った方が適切だったね」 リオ「うーーん、こう考えると自分の高校時代『どうせ生きていても仕方がないから死のうかな』なんて悪態づいて周りに言えていた状況ってまだまだ余裕があったんだなって思った。  勿論苦労比べをするつもりはないし、高校生当時に思った感情を否定するつもりもないけど、ああ私ってやっぱり恵まれていたんだなとは強く感じた。 ……恵まれているってレベルじゃないよ…少なくとも今日食べる食事の事や明日住む家の事を考えなくても良かった。自分の思考以外では特に死と隣り合わせって状況でも無かったの」 カガミ「この女の子の場合は、常に死の恐怖と隣り合わせだったんだもんね。そうなると却って死んでしまおうだなんて考えないのかもね‥‥」 リオ「そういう意味では森の中で熱が出て倒れた時の言葉は印象深くて。ああいう状況でも嫌だ死にたくないって思うんだなって‥‥決して生きることを諦めてはいないんだなって」 カガミ「人はどうしようもなく生きたいと願う生き物なんだろうね」 リオ「それが時に悲しく思えてくる事もあるけど、この少女が生きたいと思ってくれていた事に私は救いを感じたかなあ。いや、救いであって欲しいと思った」 カガミ「うん、そう思いたいよね」 リオ「それで、少女は結果的には良いご主人に拾われた事になるんだけど、今回ばかりは軽々しく少女の運が良かったとか周りに恵まれているとは言えないよね。 これまでの事を考えれば、とても釣り合いが取れているとは思えない…」 カガミ「考え方によれば‥‥このご主人様が良い人だったら実質的に奴隷としての職務からは解放されることになるんだから、他の似たような境遇の子と比べたら恵まれているって話になるのかもしれないけどね‥‥」 リオ「そうだとしても、私の立場じゃとてもそんな事は言えない。自分はもっとずっといい環境で生活していたんだからさ。 それと一つ心配になったのは、仮にご主人に心を開けたとしても‥‥その後ご主人に依存してしまわないかなって思った」 カガミ「もしかしたら初めて女の子に優しさをくれた人になるかもしれないもんね。そのご主人様がいなくなった後を考えると‥‥また辛いものがあるね」 リオ「それはもうご主人がいかに少女を教育していくかに懸かっていたんだろうな。出来れば少女にはきちんと立ち直ってもらって、一人でも生活できるようになっていてくれていたら良いなと勝手に思っているよ」 カガミ「そうは言ってももう過去の話だからねえ。少女なりに楽しんで生きていてくれていたらと祈るしかないのかもね」 リオ「あとは‥‥この出来事を見ている間はずっと『ぼくの名前はズッキーニ』という作品を思い出していたの」 カガミ「海外の、児童施設に預けられた子供たちの奮闘を描いたアニメだったよね」 リオ「その児童施設に預けられた経緯がまた‥‥心に刺さるの。 ここでは詳しくは書かないけど、中にはホントに胸糞悪くなる理由でそこにいる子供もいて‥‥元々とんでもなく考えさせられる作品だったけど今見たらもう涙なしでは見られないかもしれない」 カガミ「今回の女の子の事をどうしても考えちゃうもんね」 リオ「とある人がそのアニメの感想で『この子たちを抱きしめたいと思った』って書いていたの。 だからなのか、私もずっとこの女の子を抱きしめてあげたいと考えていた。多分拒絶されるだろうけど、それでもね」 カガミ「拒絶している彼女をひっくるめて愛する‥‥だね」 リオ「実際にはもう抱きしめる事は出来ないし、抱きしめたとしてもなんの慰めにもならないかもしれない。単なる自己満足で終わってしまうかもしれない。 それでも彼女に生きていてくれて有難うと言いたくなった。 あなたはただそこにいるだけで価値があって、唯一無二の存在であって‥‥愛されるべき存在で、意味があるんだと知って欲しいと思ったかなあ。単なる綺麗事だけど‥‥それでも伝えたい」 カガミ「それが彼女に伝わるかどうかは‥‥分からないけどね。それでも、記憶の中にいる彼女には伝えていきたいよね」 リオ「インナーチャイルドという物を癒すのも、こんな感じなのかもしれないね」