
駅前のパン屋が閉まっていた いつも買ってた丸いパン 貼り紙には たった一行 「長い間ありがとうございました」 知らない誰かには ただ店がひとつ消えただけ でも僕には あの匂いまで ひとつの季節だった 変わっていくんだな 僕が追いつけない速さで 昨日まで当たり前だったものが 今日はもう 思い出になる 世界が僕を忘れても 僕は覚えていたいんだ 名前も知らない優しさに 何度も救われたこと 大げさじゃなくていい 歴史に残らなくていい 誰かの一日に少しだけ あたたかいものを残せたなら それでいい それがいい 古い携帯の奥に残った もう会えない人の笑い声 消そうとして 指が止まった 容量ならまだ足りてるし 「元気でね」と言ったくせに 元気かどうかも知らないまま 人生って案外こんなふうに 続きを知らずに進むんだな I don't need forever I just need this moment ちゃんと君を見ていたい Someday we'll be memories But while we're still breathing 言える言葉は 今言いたい ありがとう 会えてよかった 世界が僕を忘れても 君が一度笑ったこと くだらない話で笑いすぎて 息ができなかったこと 全部 僕が覚えてる 百年後にはきっと 僕らの名前なんて残らない それでも今日 誰かを想った この気持ちは嘘じゃない だから明日 いつもの人に会えたなら いつもより少しだけちゃんと 「おはよう」って言ってみよう 失ってからじゃなく ここにいるうちに I know nothing stays forever だから愛せるのかもしれない 終わらないものを探すより 終わるまで大切にしたい 世界が僕を忘れても 僕は今日を忘れない 何でもない一日の中に こんなにも愛があったこと そしていつか 僕まで誰かの思い出になったら 悲しまなくていい 僕はちゃんと ここにいたから

