
[Verse 1] 激しい雨が 走り去ったあと 濡れた葉陰に 夕暮れが降りる 尾羽の破れた 黒いアゲハが どこから来て どこへ行くのか [Pre-Chorus] ガラス越しの影を ただ見つめ 温かい紅茶に レモンをひとつ [Chorus] カップの中で 広がる香り 紅茶の色が すっと淡くなる 巡ってきた月日の 重ささえも 洗い流すように 澄み渡っていく [Verse 2] レモンの枝を かすめる影は 最後の瞬間(とき)を 愛惜しむみたい 風の流れるまま 身を任せて 夕闇の中に 吸い込まれていく [Pre-Chorus] 揺れる木洩れ日も 陰るけれど 指先に伝わる 温もり ひとつ [Chorus] カップの底に 静かに沈む 色彩(いろ)を落として 透き通る世界 遠くで揺れてる 雷の音 すべてを包み やがて消えてく [Bridge] 若さは遠く 去ってしまったけれど 悲しみではなく ただの光 終わりに近づく この夕まぐれ いちばん優しく 澄んだ風が吹く [Final Chorus] カップの中で 広がる波紋 淡くなる色に 景色が 映える 生きてきた道と 去りゆくアゲハ すべてはあるがまま ここに満ちる [Outro] 巡る季節の 一片(ひとひら)だけが 雨の匂いに 染み込んでいく 冷めていくまま 香りも消えて 辺りはもう 静かな夕やみ

