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ひとり分の夜

終電後の静かなホーム 冷えた夜風 イヤホンをつける それだけで少し、世界が遠くなる 改札を抜けたあと 誰とも話したくなくて コンビニの白い灯りを ぼんやり眺めてた ちゃんと笑えてたかな また考えてしまうけど 答えなんて今日はもう 探したくなかった 片耳だけ外したまま 夜の音を聞いている 寂しいわけじゃないのに なぜか少し苦しくて イヤホンの奥で 誰かが泣いてた たぶん少しだけ 私に似てた 「大丈夫」よりも 優しい歌があって 眠れない夜を 静かに撫でていく 楽しい場所にいるほど 空っぽになる帰り道 笑い声が遠くなって 急にひとりになる 信じたい気持ちとか 上手く言えない不安とか 飲み込んだ言葉ばかり 胸に残っていた 街灯に伸びる影が 少しだけ疲れて見えた それでも音楽だけは 今日も隣にいた イヤホンの奥で 小さく息をした 消えたくなる夜を 誰にも言えなくて それでもこの歌が 終わらないでいてほしい 朝が来るまでは ここにいてほしい 上手く生きれなくても ちゃんと痛みは残るから ひとり分の夜くらい 抱えて歩いていく イヤホンの奥で 誰かが笑ってた ほんの少しだけ 救われた気がした 「大丈夫」じゃなくて “まだ終われない”から 眠れない夜に この歌を流してる 片耳だけ外したまま 静かな朝を待ってる