
[Verse 1] 高い書棚の その奥に 埃をかぶった 本がある 題も記されぬ 革表紙 開けば小さな 町がある 石畳には 朝の露 パン屋の煙が 屋根を這う ページを捲れば ふと手が止まり 気になる余白が 目に入る [Pre-Chorus] 何も書かれぬ 白い場所 ひとことくらい いいだろう 「広場に一輪 花が咲く」 次のページを 捲ってみれば 見知らぬ広場に 花が咲く [Chorus] 気になる余白 見つけちゃいました! ひとこと こっそり 書き足して 花をひとつ 雨をひとつ 思いつくまま 書いてみる ページを捲れば あら不思議 知らない続きが 増えている 次は何を 書いてみよう まだまだ余白は 空いている! [Verse 1-2] 面白くなって またひとつ 今度は少し 長く書く 「丘の向こうに 道ができ 遠くの町へと 続いてる」 道を書いただけなのに 町に新しい 家が建つ 生まれた子どもに 名がついて その子もいつしか ページを歩く [Pre-Chorus 2] 書いていないこと ばかり増える 文字と文字との 隙間から 誰かが笑って 誰かが泣いて 知らない明日を 選んでる [Chorus 2] 気になる余白 見つけちゃいました! それなら もうひとつ 書き足して 「争いのない 国になれ」 これならみんなも 嬉しいでしょう? ページをめくれば あら不思議 剣も兵士も 見当たらない 静かな町に なりました めでたし めでたし 良かったね! [Bridge] けれども何かが 気にかかる ペンの跡を 消してみる 消えぬ一行 消えぬ文字── 出来たはずの 道はあるのに 訪ねた人は 見当たらない 泊まった宿にも 記録はなく 生まれたはずの あの子さえ どのページにも 残ってない [Final Chorus] 余白だらけに なりました 願った通りに なりました 争う声も 泣く声もなく 建物だけが がらんどう ページを捲れば あら不思議 人っこひとり 居やしない 静かな国に なりました 白い余白が 増えていく [Outro] ペンを置いて 本を閉じる 静かな書棚へ 戻しかけて ふと 表紙を見つめれば さっきまでなかった 題がある 「終」

