果実みたいに甘い あなたから届く文字は 今日も少しだけ酔っていて 突拍子もない一言が 気付けば一曲になっていた きっとあなたは そんなことも知らないまま それ、いいね なんて 笑うんだろう 黒いフレームの向こうで あなたはいつも 少し眠たそうに笑う メガネの人って好きなんだよね って そう言ったあなたも ちゃんとメガネを掛けていて そんな偶然を 僕だけが大切にしている 昼休みに届く 今日もランチ難民です💦 たったそれだけの通知なのに 気付けば僕は 近くのお店を探している 助けられる距離じゃないことくらい 知っているのに 夢であなたに会った朝 その話をしたら 宇宙人だから?と あなたは笑った そうかもしれない こんなに離れているのに 夢では すぐ隣まで来られるんだから 幼い頃 投げたブーメランの先に 月が浮かんでいたと あなたは話してくれた その景色を知らない僕まで 少し懐かしくなるような夜だった 住んでる世界が違うから、なんて あなたはそう言った だけど 帰り道に見上げた月は 違う世界なんかじゃなくて 同じ夜を照らしていた 酔った帰り道 今日の月きれい その 一文だけ届く夜 写真なんてなくても あなたが見上げた空を 僕はちゃんと思い浮かべられる 家でも仕事をして 夜は寝落ちしてしまうほど 今日も頑張りすぎるあなた 疲れた その一言さえ 誰かを安心させるように 優しく書いてしまう人 届いたよって あなたが送ってくれた 新しいヘッドホンの写真 「同じ音で 聴けるね」 その一文だけで 距離という言葉が 少しだけ嘘になった 同じ本を読んで 同じ音を聴いて 同じ月を見上げて それでも 見えている景色は きっと少しずつ違う だから僕は 知ったつもりにならないように 今日もまた あなたの言葉を読む 果実みたいに甘い あなたから届く文字 ページをめくるたび 知らなかったあなたが増えていく 読み終わる日は たぶん来なくていい 同じ月の下 同じ音に耳を澄ませながら 今日も僕は あなたという物語の 次の一行を待っている 次の一行を待っている...