
グラスホッパー [Grasshopper]
V4
木漏れ日がカーテンのように揺れて 草原はエメラルドの海に変わる 僕は風に乗せて奏でる旋律 遠くの影、アリたちの旅路 アリたちは琥珀の粒を積み上げ その勤勉さは星座のようだ でも僕はこの瞬間の波間で泳ぐ 陽の光が描く虹を追いかけて 夏が終わり、黄金の空が燃える もし雪が僕を飲み込むなら それもひとつの詩、生命の軌跡 今、この青空に羽を残すだけ 「無駄だ」と言う声は遠雷のよう 耳をかすめて霧に消えていく 彼らが築く砂の城の先に 僕は見えない夢を描いている 冬の白い吐息が風に溶ける夜 月は氷のランプを灯す 凍える体に寄り添う虫たちが 「あなたは自由だった」と囁く 命の灯が消えて夜空に溶ける アリが笑おうと、僕は構わない 大地に響く旋律が風となり この世界の朝を呼び覚ます 羽を閉じ、眠るように沈む僕 雪は絹のシーツのように降る 虫たちの祈りが星座を描き 空にはひとつ、旋律が輝く

