
ちはやぶる神代も聞かず竜田川からくれなゐに水くくるとは 春すぎて夏来にけらし白たへのころもほすてふあまの香具山 しのぶれど色にいでにけりわが恋はものや恩ふと人の問ふまで 花の色はうつりにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに 秋の田のかりほの庵の苫を荒みわがころも手は露に濡れつつ ひさかたの光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむ 田子の浦にうちいでて見れば白たへの富士の高嶺に雪は降りつつ あまの原ふりさけ見ればかすがなる三笠の山にいでし月かも 瀬を早み岩にせかるる滝川のわれても末にあはむとぞ思ふ きみがため春の野にいでて若菜摘むわがころも手に雪は降りつつ

