[Spoken Intro - 語り] 何気ない朝 駅にむかうたび ふと思うのです この足の下に 幾千年の 物語が 眠っているのだと [一番] 駅にむかう いつもの道 ビルの狭間に 埋もれた声 にせんよんひゃくねんの 昔から 紀の川運ぶ 命の土 ああ 水は忘れない この町の 始まりを [二番] とらいの技を持つ人々が 水路を引いて 田を拓く 「大きな田」と 名づけられ おおだの里と なりました にちぜんぐうの 神まもる しろがひとつ 築かれて ああ 水は忘れない この町の 育ちを [三番] げこくじょうの 世となりて おおたさこんが 立ち上がる ほりに囲まれし 村人は 鉄砲とりて 家族を守る 十万の兵が かわを越え 五千の声が 迎え撃つ つつみを築かれ 水にうかぶ 孤島となりし 我らの城 ああ 水は忘れない あの日の 叫びを [四番] 四月の雨に つつみは崩れ 最後の力 振り絞る 五十数人の 命と引き換え 残るすべての 命を守った 差し出した その命が 繋いだ 明日の この町を ああ 水は忘れない 今日という日を [Outro] 流れる水よ 語り継いでゆけ 何度沈んでも また芽吹くと 駅にむかって 歩くこの朝も あの日の続きを 歩いている ああ 水は忘れない ああ 今日も歩いてゆく