
【Loom Wake】 (木製(もくせい)の機織(はたお)り音(おと)) カタン カタン 糸(いと)が渡(わた)る カタン カタン 朝(あさ)が生(う)まれる Voice A: 山麓(さんろく)に まだ薄(うす)い光(ひかり) Voice B: 一段(いちだん)ずつ 石段(いしだん)が目(め)を覚(さ)ます Voice A: 三百三十三(さんびゃくさんじゅうさん)の 数(かず)を追(お)うより Voice B: いま踏(ふ)み出す 一歩(いっぽ)だけを見(み)つめて 【Ascent One:1–111】 右足(みぎあし) 左足(ひだりあし) 速(はや)くなる 胸(むね)の鼓動(こどう) 上(うえ)を見(み)れば まだ遠(とお)く 下(した)を見(み)れば もう戻(もど)れない だけど 登(のぼ)ることは 強(つよ)さだけじゃない 苦(くる)しいって 認(みと)めることも 立(た)ち止(ど)まって 息(いき)をすることも きっと 前(まえ)へ進(すす)むこと 【Thread Motif One】 Voice A: 縦糸(たていと)は 祈(いの)り Voice B: 横糸(よこいと)は 誰(だれ)かを想(おも)う心(こころ) Duo: 重(かさ)なった場所(ばしょ)から 未来(みらい)の布(ぬの)が生(う)まれる 【Ascent Two:112–222】 カタン カタン 娘(むすめ)の手(て)が 今日(きょう)を織(お)る 暮(く)らしを織(お)る 願(ねが)いを織(お)る まだ完成(かんせい)していない 一枚(いちまい)の布(ぬの) 寺伝(じでん)では 七日目(なのかめ)の修法(しゅほう)を終(お)える 弘法大師(こうぼうだいし)が 法衣(ほうえ)を繕(つくろ)う 布(ぬの)を求(もと)めたという 娘(むすめ)は 余(あま)った布(ぬの)を探(さが)さなかった 古(ふる)い布(ぬの)を 差(さ)し出したのでもなかった いま 自分(じぶん)が織(お)っている 大切(たいせつ)な途中(とちゅう)を 両手(りょうて)で持(も)ち上(あ)げた 【Scissors Center】 Voice A: 惜(お)しくなかったの? Voice B: 怖(こわ)くなかったの? Voice A: 明日(あした)の分(ぶん)が 足(た)りなくなっても? Voice B: 答(こた)えは 言葉(ことば)では残(のこ)っていない Duo: ただ 布(ぬの)を切(き)った 【Silence】 (鋏(はさみ)の音(おと)) …… 【One Clean Thread】 (クリーンギター一本(いっぽん)) 切(き)った場所(ばしょ)が 終(お)わりじゃない そこから 誰(だれ)かへ続(つづ)いていく 短(みじか)くなった 布(ぬの)の向(む)こうで 新(あたら)しい物語(ものがたり)が 織(お)られていく 【Thread Motif Two】 Voice B: 横糸(よこいと)は 優(やさ)しさ Voice A: 縦糸(たていと)は 譲(ゆず)れない願(ねが)い Duo: 切(き)り離(はな)したその先(さき)で 二(ふた)つの未来(みらい)が始(はじ)まる 【Ordination Pulse】 娘(むすめ)が願(ねが)ったのは 亡(な)き父母(ちちはは)のために 観音(かんのん)を祀(まつ)ること そして自分(じぶん)も 仏(ほとけ)の道(みち)へ進(すす)むこと 弘法大師(こうぼうだいし)は 千手観音(せんじゅかんのん)を刻(きざ)み 娘(むすめ)に 得度(とくど)と灌頂(かんじょう)を授(さず)けた 七色(なないろ)の光(ひかり)を放(はな)つ 観音(かんのん)になったと いまも この山(やま)に伝(つた)わっている 【Ascent Three:223–333】 二百二十三(にひゃくにじゅうさん) 足(あし)が重(おも)い 二百七十(にひゃくななじゅう) 空(そら)が近(ちか)い 三百二十(さんびゃくにじゅう) 風(かぜ)が糸(いと)を鳴(な)らす 三百三十一(さんびゃくさんじゅういち) もう少(すこ)し 三百三十二(さんびゃくさんじゅうに) あと一歩(いっぽ) 三百三十三(さんびゃくさんじゅうさん) ここまで来(き)た! Voice A: 完璧(かんぺき)じゃない私(わたし)も Voice B: 迷(まよ)い続(つづ)けた私(わたし)も Duo: 今日(きょう)の一段(いちだん)を 登(のぼ)り切(き)った! 【Tower Summit】 (四拍子(よんびょうし)へ転換(てんかん)) 遠(とお)い土地(とち)から 運(はこ)ばれた大塔(だいとう) 長(なが)い年月(としつき)を越(こ)え この山(やま)に立(た)つ 場所(ばしょ)が変(か)わっても 受(う)け継(つ)がれるもの 一人(ひとり)では 運(はこ)べなかった願(ねが)い 何度(なんど)も 誰(だれ)かの手(て)へ渡(わた)り 途切(とぎ)れそうな時代(じだい)を 越(こ)えてきた 私(わたし)たちも 同(おな)じなんだ 誰(だれ)かにもらった 小(ちい)さな糸(いと)で 今日(きょう)という一枚(いちまい)を 織(お)り続(つづ)けている! 【Final Weave】 Voice A: 持(も)っている全部(ぜんぶ)を 渡(わた)せなくてもいい Voice B: ほんの一片(ひとひら) 切(き)り分(わ)けられたなら Voice A: 凍(こご)えた誰(だれ)かの 袖(そで)を繕(つくろ)える Voice B: 破(やぶ)れた誰(だれ)かの 明日(あした)を結(むす)べる Duo: 切(き)った場所(ばしょ)は 終(お)わりじゃない! 糸(いと)は誰(だれ)かへ 続(つづ)いていく! 縦糸(たていと)は祈(いの)り! 横糸(よこいと)は勇気(ゆうき)! 重(かさ)ねて 織(お)って まだ見(み)たことのない 未来(みらい)へ! 【Last Unison】 切幡寺(きりはたじ) 一枚(いちまい)を 未来(みらい)へ織(お)る (鋏(はさみ)の音(おと)) (余韻(よいん)の一音(いちおん))

