
白夜に沈む、幻の花。 君の不在が、世界を染める。 白巴(はくは)咲き誇る 徒花の夢 君の影は薄明に 溶けゆく走馬灯 結んだ指先の 熱だけ残して 置き去りに 願うほどに時は 砂のように零れゆく 「何故、愛は終わるの?」 虚空への問い 散りゆく運命こそ 生命の証明 満ちては欠ける 月の理のように 失うことでしか 永遠は刻めない 琥珀に閉じ込めた 無傷の夢より 風に抗い 舞い散る花弁であれ ああ 白巴(はくは)よ 白巴よ 泡沫の誓い 散り際に燃え立つ 命の赤よ もう一度 もう一度 触れられるのなら 世界が朽ちようと 君を抱こう 記憶の海を 渡る舟となり その微笑みは 褪せぬ星座へ 雪解けの雫は 別離の涙 水面の蛍火は 還らぬ魂 黄昏を裂く 弔鐘の音色に 不可逆の川が 過去を呑み込む 空音(そらね)の君が 呼ぶ声の先へ 記憶の路地裏で 枯れない白雨 もしも時間が 巻き戻せるのなら それでも私は 出逢いと痛みを選ぶ 琥珀に閉じ込めた 無傷の夢より 風に抗い 舞い散る花弁であれ ああ 白巴(はくは)よ 白巴よ 悲哀の結晶 「散るから美しい」と 誰が言った? 失う痛みが 愛の深さなら この傷跡こそ 君の生きた証 ルララ… 幽世(かくりよ)の果てに ハラリ… 絡む命の螺旋 ツララ… 凍てつく時間(とき)を 溶かして、溶かして、透明な海へ—— 空(くう)!を!切(き)!り! 音(ね)!を!抱(いだ)!く! 轟け!空音(そらね)!! 世界を穿て!! ああ 白巴(はくは)よ!白巴よ! 永遠の祈り!! 散りてなお色褪せぬ 命の赤よ もう二度と もう二度と 会えないとしても 世界が朽ちようと 愛は此処(ここ)に 記憶の海を 満たす光となり その微笑みは 褪せぬ星座へ 風が凪ぐ。白が舞う。 春を待たずに、君は永遠になる。 永遠(とわ)に響け、愛しき空音(そらね)。

