
雛壇の春の宵
ひらり ひらり 舞う花びら 君が奏づる 笛の音に 心ふわり 浮かぶように 五人囃子に 恋しました 雛壇に 並ぶ我ら 三人揃う 官女なり されど今日の春の風 何故か胸に 乱れ吹く お内裏様も 尊しれど お雛様も 眩けれど 我が目の行くは ただ一人 笛吹く君の面影よ トントン 太鼓響く旅 胸の鼓動も 鳴り止まず 君の笑みが 眩しすぎて ほっぺた ぽっと 染まるなり こそこそと 囁きぬ 「誰が好きか 言うてみよ」 答えあへねど 目は語る 隠せぬ恋に そよぐ袖 宵の灯り ほのか揺れ 春の夜風に 乗せたくて 君の笛の 一節ごとに 想い募るを いかにせむ ふわり ふわり 舞う想い 風の彼方へ 届くやら もしや夢に 会へるなら 共に舞いはむや ぼんぼりの 影に寄れば ちらと君と 眸かさねぬ もしかして もしかして この恋 気づきたまふ? お内裏様も 尊しれど お雛様も 眩けれど 我が目の行くは ただ一人 笛吹く君の面影よ やんごとなき 音の響き 春の風に 運ばるる もしやこの恋 叶うなら 君と並びて 笑み交わさん 雛壇の 春の宵 秘めし想いは 風に舞ふ

