ヒト ヒト ヒト 笑う ワタシも 笑う uh… 味がしない 近すぎる肩 遠すぎる声 話して 笑って また 頷いた 「普通だよね」 その一言を 飲み込んだ 喉の奥に 残る味 少し 苦い 同じ顔なら 同じ気持ち? ……便利だね。 馴染んで 滲んで 混ざって 濁って ワタシの色だけ 思い出せない 笑って 合わせて 飲み込んで また 飲み込んで 苦い言葉ほど よく残る 誰かの普通が 染み込んで ワタシの中で 息をする uh… uh… 飲み込んで uh… uh… 染み込んで 百人の拍手 ひとつのリズム ワタシの両手も そこにいる パチ パチ 音は同じ でも 意味だけ 違ってた 「空気読んで」 読んだよ 読みすぎて 行間ばかりが 記憶になった 言えば 異物 黙れば 普通 合わせるたび 薄まって 笑うたび 少し削れる 飲み込むたび 残ってく 名前のない 苦いもの 笑って 合わせて 飲み込んで また 飲み込んで 嫌いな言葉ほど よく残る 誰かの正しさ 染み込んで ワタシの中で 育ってる 昔のワタシを 開いてみた 「それ 嫌いだったよね」 ……そうだっけ もう一枚 また もう一枚 笑ってる 頷いてる 今と 同じ顔で 忘れたい記憶ほど ワタシを よく覚えてる 昔のワタシも 飲み込んでた 言えないこと 言わないこと 苦いままで 残したもの 消えない 腐らない これ―― 毒なのかな 笑って 合わせて 飲み込んで また 飲み込んで 苦い言葉も 古い記憶も ひとつ ひとつ 喰らってきた 毒を 飲んだのか 毒に なったのか 大勢の中で ずっと孤独 ……違う。 みんなの普通も 過去のワタシも 全部 喰らって 最後に残った このワタシ 孤独じゃない ワタシが―― 蠱毒(コドク)。


