
[Intro] [Verse A] 団地の階段 うすい影 スニーカーの音 かすかに 二つ 衣替えの匂い まだ 肌に ポケットの砂 ひと粒だけ 図書館の空気 肩へ 落ちる 薄い月 商店街のはずれ 言えないままの「またね」は マグの湯気が そっと ほどく [Pre-Chorus] ねぇ きこえる? 鈴虫の合図 胸のあたりで 夏が ほどける 小さな声で——もう秋なんだ [Chorus / Hook] ねぇ、まだ — ねぇ、まだ 夏の名前を 呼ばないで ねぇ、まだ — ねぇ、まだ あなたの声で こぼれないで もう秋なんだ って そっと言って 鈴虫の音と 同じ高さで ねぇ、まだ — ねぇ、まだ 夏の名前を 呼ばないで [Verse B] 夕暮れがはやい 街路樹がゆれる ショーウィンドウの橙が 落ちてくる ポケットの指 少し つめたい 帰り道だけ ゆっくり 歩く あの日の青いシャツ ふっと よみがえる 笑う目尻に ひかり 跳ねて 名前で呼べずに 夏は 終わった [Pre-Chorus] ねぇ 覚えてる? 金木犀の夜 胸のポケットで 夏が さざめく 触れた温度に——もう秋なんだ [Chorus / Hook] ねぇ、まだ — ねぇ、まだ 夏の名前を 呼ばないで ねぇ、まだ — ねぇ、まだ あなたの声で こぼれないで もう秋なんだ それだけでいい カップの縁だけ 触れていて ねぇ、まだ — ねぇ、まだ 夏の名前を 呼ばないで [Bridge] 息のあいだで 重なる指 言葉になる 手前で とめて [Outro] 鈴虫が まだ と鳴く そっと つぶやく——もう秋なんだ 「またね」だけを 置いていく

