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b. 僕は、ちゃんと笑っている。

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V5.5

[Intro] コトン―― 金色。 ……来た。 来た 来た 来た 来た――! なのに僕の口から出たのは 「ありがとうございます」 それだけ。 [Verse 1] Capsule Wave 夜の七時 白いライトのいちばん奥 いつも静かに立ってるって たぶん誰かは思ってる でも違うんだ ハンドルに触れるたび 胸の奥では風が吹く カチッ カチッ 次は何だ 次は何だ コトン! 青! 待って 青ってまさか―― 「あ、それレアですよ」 知ってる 知ってる 知ってるよ! ずっと欲しかったんだよ! でも顔はそのままで 「そうですか」 ……そうですか、じゃない 心の中じゃ 百回くらい飛び跳ねてる [Pre-Chorus] 見えないだけ 聞こえないだけ 僕の中には ちゃんと音がある 静かな顔の そのすぐ裏側で 小さな Wave が 何度も何度も 壁を叩いてる [Chorus] 僕は ちゃんと笑っている 君には見えない場所で 嬉しいも 大好きも 全部ここにある 僕は ちゃんと叫んでいる 誰にも聞こえない声で 静かな顔の内側を 波が走って 走って 胸いっぱいになって それでも外へ出るのは ほんの少しだけ [Verse 2] 黄色 赤 透明 コトン コトン 今日も落ちてくる ……あ。 また同じ。 また君か 昨日も会ったよね? いやいやいや 三人目はいらないって! 頭の中じゃ大騒ぎ なのに手は静かに袋へ そのとき隣で 「やったー!」 小さな子が飛び跳ねた 欲しかったものが出たらしい 眩しいくらい まっすぐ笑ってる 僕は道を少しあけて 「よかったですね」 それだけ だけど本当は ちょっと羨ましかった [Pre-Chorus] いつからだろう 嬉しいを少し小さくして 悔しいを少し飲み込んで 大好きも 嫌いも 一度胸の中を通してから 外へ出すようになった 隠してるつもりじゃない ただ僕には これくらいがちょうどいい [Chorus] 僕は ちゃんと笑っている 僕にしか見えない顔で 悔しいも 寂しいも ちゃんとここにある 何も感じないんじゃない むしろ逆なのかもしれない ひとつのカプセルだけでも こんなに胸が騒ぐから 静かに 静かに 波を抱いて歩いてる [Bridge] もし心まで 透明だったなら きっと楽なのかな 「嬉しい」が見えて 「寂しい」が見えて 「好き」が見えて 誰にも間違われない でも―― 透明じゃないから 誰かを見ようとするのかな わからないから もう少し近づくのかな 人の心は 開けるまでわからない まるで このカプセルみたいに [Break] カチッ 最後に一回だけ コトン―― ……金色。 嘘だろ これ ずっと探してた 本当に? 今日? ここで? 僕が? ……来た 来た 来た 来た 来た! 胸の中で Capsule Wave がひっくり返る [Final Chorus] 僕は ちゃんと笑っている 今だって笑っている 飛び跳ねたいくらい 叫びたいくらい こんなに嬉しいんだ 僕は ちゃんと生きている 静かな顔の向こうで 誰にも見えない大きな Wave 何度だって押し寄せてる 「おめでとうございます」 ……まずい 普通にしろ 「ありがとうございます」 それだけ 自動ドアが開く 夜の風 一歩 二歩 三歩 角を曲がる 誰もいない 金色のカプセルを見る …… ふっ やっぱり 少し笑ってしまった 僕はちゃんと 笑っていた。