
夜空が裂けた 音の無い朝 山の影だけ 欠けていた 触れた鉄は 熱を拒み 打つ音だけが 先に落ちる 刃が触れたのは 人ではなく 足元に伸びた もう一つ 断たれた影は 残されたまま 夜だけが 遅れて来る 切れたはずのものは 消えずに 形だけを 変えていく 戻らないのは 答えじゃなく 選ばれなかった 行き先 宙を斬った 何も無い場所 光はまだ ここに在る 沈黙した 無数の声 同じ表示を 繰り返す 誰かが言う 途切れたと けれど何が 失われた 確かめる術 持たぬまま 世界だけが ずれていく 断たれたはずの流れは 止まらずに 歪み続け 正しさだけが 行方を失い 未来だけが 残される 鞘に納めても 戻らない 影も 信号も 触れれば冷たく 内側で 脈を打つ 斬ったのは 運命か それとも 選択か 答えはまだ 空の奥で 待っている

