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幸運は君にあげる

磨かれた床に 雨の灯が揺れる 閉じたドアの奥 また夜が更ける 相手の沈黙を そっと読み解いて ため息の隙間から 答えを選び取る 壊れそうな誓いには真珠を 取り戻せない時間には時計を 願いを包んで リボンを結ぶ 手は揺れない 微笑みも崩れない けれど またカフスにインクが滲む 誰も見ないような 小さな染み 笑って済ませる いつものように 完璧な物語の 不格好な一行 幸運は全部 君にあげる つまずく姿も 全部君に見せてしまう 雨が俺だけに降るのなら 君の空は晴れていればいい それで十分 それで上々だ 俺の幸運は もとから俺のものじゃなかった 袖口に絡んだ糸に 君は気づいた 磨き上げて隠したはずの 小さなひび割れ 直そうとしなかった 眉もひそめなかった ただ笑ってくれた 下ろしていいと 言うように いつも着ている完璧なコートを どこが破れているか 知られないように 今 君はすぐそばにいる インクの跡も 雨も見える距離に 隠そうとしない 恥の形を ただ忘れている 幸運は全部 君にあげる つまずく姿も 全部君に見せてしまう 雨が俺だけに降るのなら 君の空は晴れていればいい それで十分 それで上々だ 俺の幸運は もとから俺のものじゃなかった ずっと傘だった 傘の下にはいなかった 答える側だった 問いかけられたことはなかった But you found the forecast in my eyes, and stayed through every cloud I couldn't name. Don't look away. Not yet. I'm not used to being kept. 幸運は君にあげる 本気だった 雨粒も 傷跡も 全部 でも 俺がつまずくたび 君が笑うなら それが一番の幸運だというなら ずっと間違えていたのかもしれない 幸運は最初から 君のいる場所にあったんだ 駅まで送るよ コートにはまだ 雨の跡 君が笑って 俺は 不運だったことを忘れた