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薄い膜みたいな 静寂が 呼吸の輪郭だけを残す 触れられない記憶たちが また同じ場所を巡っている 形にならない声が ゆっくりと空に溶けて 誰のものでもない影だけが ここに立ち尽くしている 意味のない光が瞬いて 存在と虚無が交差する この世界の外側で 名もないままの僕が まだ揺れている 断片のような思考が 淀んだ空気を彷徨う 確かなものを探して 輪郭のない時間に触れる 消えることを拒むように 僅かなノイズが震えて 僅かな流れだけが 僕の証明になっていく 理由も結末も知らないまま ただ漂っては戻る 無音の深い底で 名づけられない僕が まだ続いている “在る” という不確かな点が 夜の奥でゆらゆらと 何かを示すように 静かに光っている 消えもしないし、現れもしない そのあいだに立つ僕は ただ流れていく時間を 見つめているだけ