割れた鏡に 微笑みを映して 嘘の香りを 首筋に纏う 優しい棘が 指先を撫でて 痛みさえも 甘く溶けていく 逃げ道なんて 最初から無いの わかっていても 瞳を閉じた 美しい悪夢に 抱かれたままで 目覚める理由を 失くしてゆく 堕ちていくほど 鮮やかに咲く 救いのない 黒いゆりのように 壊れるほどに 綺麗だった それが 私の真実 架空の夜に 吐息を沈めて あなたの影に 溺れてゆく 「永遠」なんて 信じてないのに 縋る心は まだ温かい 罪を重ねて 軽くなっていく 魂だけが 置き去りのまま 美しい悪夢が 微笑みかける 「ここにいればいい」と囁く 傷つくことが 愛だと思えた 壊れた羽で 空を仰いで 光のない 朝を拒んで 闇の中で 息をした 戻れないなら それでいいと 静かに 静かに 心が崩れていく 美しい悪夢に 全てを預け 涙さえもう 宝石になる 救いのない この世界で 唯一の 居場所だった 目覚めないで このままで 終わりさえも 愛しくて 瞳を閉じて また堕ちていく 美しいままの 悪夢の底へ