[Verse 1] 神田川のほとりの 四畳半は夢のあと 地図から消えた木の匂い 高層の影が伸びている 取り壊された あの銭湯も タイルの色だけ 胸に残る 湯気の向こうで笑う横顔 もう 誰も知らない [Chorus] 小さな文字 揺れて 揺れて 返事を待つ 指先でたたく「好き」の三文字は あの夜 軒先で震えた 赤い手拭いの 続きみたいで 少し こわいの [Verse 2] 「一緒に出ようね」って 画面の中で 誰かが言う びしょ濡れの髪で待っていた あの路地は 駐輪場 洗い髪 芯まで冷えて 石鹸が カタカタ鳴った 抱きしめられて「冷たいね」 その声まで 薄れてく [Chorus] 小さな文字 揺れて 揺れて 返事を待つ 既読の灯りが 浴場の明かりで 湯船の端っこ ひとり座るみたい 若かったあの頃より もう少し さみしい [Bridge] 二十四色のクレヨンは スタンプだらけの画面のなか 似ていない似顔絵 笑いあった日 スクロールしても 出てこない 窓の下いまも 神田川 静かに 流れているだけ 長く生きすぎた 指先で 送信ボタンを そっと外す (はぁ…) [Chorus] 小さな文字 揺れて 揺れて 誰も来ない あのとき怖かった 優しさよりも 届かない言葉が 怖くなる夜 神田川は今日もただ 何も聞かず 流れてる