午前三時のネオンが 皮膚に突き刺さる 白衣の袖に滲む 昨日のコーヒーの跡 理想なんて遠くに置き忘れて ルーチンワークが今日を食い潰す 呼吸みたいに 諦めを繰り返して それでもまだ 誰かを救える気がして ナースコールは鳴りやまない 私の鼓動をかき消して ガラス越しの月が笑う 「まだ終わらない」って言うんだ ナースコールは鳴りやまない この手の震えを止めて 明日もまた 夢の亡骸を抱えて行く 消毒液の匂いが 眠気を溶かす 名前も知らない誰かの痛みを縫い合わせて 壊れたスピーカーみたいな日々の中で 自分の声が聴こえなくなってる 愛とか希望とか言葉は軽くて 血と涙の温度だけがリアル ナースコールは鳴りやまない 現実が脈打ってる 白い光の中で 自分の影を見失いそうで ナースコールは鳴りやまない まだ終われない夜の底で 心のどこかで誰かを まだ信じている カンファレンスの沈黙 点滴の滴る音 笑ってるけど みんな 限界を誤魔化してる ナースコールは鳴りやまない 私の魂を呼び戻して もう逃げない この現場が私の生きる場所だ