
【Verse 1】 壊れていた街並みも 少しずつ色を取り戻して 当たり前の笑顔が またここに戻ってきた 誰かが守ろうとした その想いの続きが 今もこの世界で 優しく生きている 【Pre-Chorus】 傷跡が消えなくても きっとそれでいいんだね 痛みを知ったからこそ 守りたいと願える 【Chorus】 受け継がれていく想いがある たとえ名前が残らなくても 誰かの心の中で 光は消えない 強さだけじゃたどり着けない 優しさがここにあった あの日守られた世界は 今も生きている 【Verse 2】 本当は誰よりも 怖かったはずなのに それでも逃げなかった 大切なもののために 何が正しいかなんて きっと誰にも分からない それでも手を伸ばした その姿を忘れない 【Pre-Chorus】 人は何度も間違える きっとこれからも だけど何度でも 誰かを守ろうとできる 【Chorus】 受け継がれていく願いがある 誰かが残した光 小さな勇気の欠片が 未来を照らしてる ひとりじゃないと知れたこと それが希望だった あの日つながった想いは まだここにある 【Bridge】 静かな風が吹く 何もなかったような街で それでも確かに 残っている 【Final Chorus】 受け継がれていく想いがある 時を越えて続くもの それは強さだけじゃなく 誰かを信じる心 強さだけじゃたどり着けない 優しさがここにあった あの日守られた世界は 今も生きている 【Outro】 朝の光が 優しく街を包む 新しい明日が始まる 【Episode Story】 【第25話・受け継がれるもの】 あのオルディアの事件から、一ヶ月。街は少しずつ、日常を取り戻していた。崩れていた建物は修復が始まり、人々の表情にも、ようやく落ち着きが戻り始めている。そして――世界中で発生していた未確認生命体による襲撃事件も、あの日を境に突如終息した。各地で暴れていた異形の生命体たちは、まるで示し合わせたかのように同時に停止し、光の粒子となって空へ消滅した。その現象は世界中で同時に確認された。人類は確かに滅びを回避したのだ。 研究所。静かな室内に、コーヒーの湯気がゆっくりと立ち上っている。窓際の机。考古学者である幼馴染の父が、一冊の分厚い資料を閉じた。そこには、これまでの戦いの記録がまとめられている。 「オルディア」「ガルドシステム」「崩壊した遺跡」そして――「装甲戦士ガルド」 考古学者である幼馴染の父は静かに息を吐く。疲れた顔。だが、その表情にはどこか穏やかさもあった。コーヒーを口に運ぶ。 窓の外。平和な街。人々が歩いている。何事もなかったかのような日常。 幼馴染の父は小さく笑った。 「……本当に、終わったんだな」 静かな声。机の端には、一枚の新聞が置かれている。 『未確認生命体事件、終息』 『街を救った存在――『装甲戦士ガルド』とは――』 あの事件の後、主人公と幼馴染の父、そして記者の三人で話をした。ガルドのことを世間にも公表することを。この出来事を、なかったことにはしないために。ただし、主人公の正体のことは伏せることにした。 父は静かに新聞へ視線を落とす。 『町を襲ったオルディアとは何だったのか』 父は小さく息を吐く。 「……結局、彼らは一体どこから来たのか、それは最後まで分からなかったな」 静かな声。 「宇宙から来た生命体なのか、はたまた突如誕生した超常的な存在だったのか……」 一拍。 「あるいは――」 窓の外を見る。青い空。穏やかな街。 「この星そのものの『意思』だったのかもしれない」 主人公が語った王の言葉が浮かぶ。 『人間は不完全だ』 そして、その王の弟の言葉。 『だからこそ、強く願える』 父は小さく笑った。 「どちらも、間違いじゃないのかもしれないな」 コーヒーを置く。 「人類は何度でも間違える」 静かな声。 「争いもする。愚かな選択もする」 一拍。 「でも同時に、誰かを守ろうともできる」 主人公の姿が浮かぶ。命を懸けて戦った背中。大切な人たちを守ろうとした想い。 父は静かに目を細める。 「……彼らが、もう一度人類を見限らないようにしないとな」 やわらかな風が吹き込む。資料の端が、わずかに揺れた。そのとき、父はふっと苦笑する。 「……しかし、まさかあの子がな」 小さい頃から知っている。娘と一緒に走り回っていた少年。研究所にもよく遊びに来ていた。少し不器用で、でも優しい子だった。そして、今ではこの研究所の一員だ。 父は静かに笑う。 「娘も、ずっと彼のことを見ていたしな」 一拍。 「……気づかなかったのは、本人たちだけか」 苦笑。窓の外を見る。 「『お義父さん』、なんて呼ばれる日も近いのかなぁ……」 父は小さく頷いた。 「……まあ」 静かな声。 「彼なら、任せてもいいか」 そして、小さく笑った。 「ただし――、娘を泣かせたら許さんぞ」 研究所に、穏やかな朝の光が差し込んでいた。 日常を取り戻した街の中、記者が歩いている。 『未確認生命体事件、終息』 『街を救った存在――『装甲戦士ガルド』とは――』 自分の書いた記事を大勢の人たちが読んでいる。 駅前の大型モニターでも、事件の特集が流れていた。 『世界各地で発生していた未確認生命体による襲撃事件は、突如終息』 『各地で確認されていた存在は、光の粒子のように消滅したことが確認されています』 映像には、世界各地の記録映像が映る。 街を襲っていた異形の生命体たち。 そして――次の瞬間。 光となって崩れ、空へ消えていく姿。 人々が足を止める。 「あの時、本当にいたんだな……」 「守ってくれた存在……」 「ガルド、か……」 記者は、人々のその声を静かに聞いていた。 一ヶ月前。自分はただ、震えていた。逃げ惑う人々。崩れていく街。どうにもならない圧倒的な力。思い出すだけで、今でも背筋が冷える。記者は苦笑した。 「……情けないよな」 静かな声。 「あんな化け物相手に、俺なんか何もできなかった」 拳を握る。 「戦えたわけでもない。ましてや力があったわけでもない。結局、全部背負ったのは――あの人だった」 炎の中。何度倒されても立ち上がった背中が浮かぶ。記者は空を見上げる。 「でも――」 静かな風。 「それでも、俺がしたことは無意味じゃなかったんだよな」 街の人たちの避難誘導をしたこと。オルディアに関わる情報を集めたこと。最後まで真実を追ったこと。そして――あの人の戦いを、最後まで見届けたこと。 あの人が言った言葉が浮かぶ。 『一人じゃない』 記者は少し笑った。 「ああ……そういうことか」 一拍。 「ヒーローって、一人で戦うもんじゃないんだな」 そのとき。近くを子どもたちが走っていく。 「ガルドって、ほんとにいたのかな!」 「いたんだよ!だってぼくたち、助かったじゃん!」 「かっこいいなぁ!」 「ガルドってさ!絶対またどこかで戦ってるよな!」 「うん!だってヒーローだし!」 笑い声。走り去っていく背中。記者は、それを見ながら静かに笑った。 「……ヒーロー、か」 静かな声。その目は、どこか優しかった。空は青く晴れている。街には、人々の笑顔が戻っていた。 長い戦いは終わった。だが――彼が守りたいと思った想いは、これからもきっと、誰かの中で、生き続けていくだろう。


