【1Aメロ】 境界線を引かれた 冷たい世界で 鏡のなかの自分に 息を殺していた そらされる視線と 残酷な沈黙が 僕の輪郭を 静かに削り取った 【1Bメロ】 雨の古本屋 青いシャツの君が 傘もない僕の隣に 自然に立った 「深い海みたい」と 真っ直ぐに見つめて 初めて僕の目に 光を落としたんだ 【1サビ】 君がくれた「美しい」という響きが 乾いた心に 青く染み込んでいく 揺れるクラゲの 水槽の光のなか 僕は初めて 自分を許せたんだ 醜いこの姿を 愛せる気がしたんだ 【2Aメロ】 季節が巡り 乾いていく君の肌 何も言わないまま 姿を消した人 宛名のないメッセージ たどるように向かった 鉛色の空と 海のそばの静かな街 【2Bメロ】 波の音に混ざる 魔法のような唄 月明かりの下で 君を見つけた 濃紺のスーツを 内側から破って 広がる緑の鱗 変わりゆく君の姿 【2サビ】 君がくれた優しさは 嘘じゃなかった だから僕はどうしても 嘘をつけなかったんだ 「醜い?」と微笑む 哀しいほど凛とした君を 美しいと言えない 僕は「こちら側」の人間 かつての大人と同じ 沈黙を返したんだ 【Cメロ】 抱きしめることも 引き留めることもできず ただ「さよなら」とだけ告げて 背中を向けた 振り返ればきっと 優しい嘘をついてしまう 君の本当の「美しい」まで 嘘に変えてしまうから 【落ちサビ】 三年が過ぎて 世界は何も変わらない すれ違う人は皆 僕から目を逸らす だけど朝の鏡に もう怯えはしない 君がのこした言葉を 貝殻のように握りしめて 【大サビ】 暗い海の底で 君は笑っているだろうか 緑の鱗を光らせて 自由に泳いでいるだろうか 僕は僕の海で 強く息をしていくよ 君が美しいと言った この目をひらいたまま 深いところまで 光が届くように