
誰も見ない 灰色の道の真ん中で 固く閉じた 土の奥から 一つの「芽」が 顔を出していた 踏み固められた 土を押し分けて 見えない場所で 深く「根」を伸ばす 誰にも見つからなくても 芽は空へと 突き進む まだ誰にも 届かない その想いを 込めたまま 踏まれても 踏まれても 何も言わず 顔を上げる 誰にも気づかれなくても 固い大地を 押し上げて ただそこに 生きている 避けることも 出来ない場所で 何度踏まれても 折れることなく 空を見上げて 陽を浴びる 今日も葉を 茂らせて 陽を浴びながら 葉を茂らせ 土の恵みを 力に変える 巡る季節を 受け入れながら 今日という日を 生きていく 見えない場所で 今日もまた 強く「根」を 巡らせる 踏まれても 遮られても 強く「根」を 巡らせる 見えない場所で 育てたものが やがて実を 結んでいく その生き様は いつの日か 一つの「音」になっていく いつか朽ちて 土へ帰っても 残した「根」は 消えはしない 巡る季節を 越えながら また新しい 芽を育てる その命は いつの日か 誰かの「音」になっていく 踏まれても 踏まれても 何も言わず 顔を上げる 誰にも気づかれなくても 固い大地を 押し上げて ただそこに 生きている 大地に張った「根」のまま 道の真ん中で 「音」を響かせる

