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春が来る前に

V6-MINI

白い息が夜に溶けて 2人の足跡並んでいた こぼれ落ちる笑顔の理由を 彼女はまだ言えずにいた 彼女は多くなんて 望んでない ただ今日という日が 続けば良かった 儚い灯りに照らされた その横顔を焼きつけたくて 人混みの中でふと掴んだ 温かな手のひらの鼓動 離したくないと思うほど 言葉は喉で揺れてしまう 「またね」と 彼が微笑むたび 胸の奥で何かが軋む 声にできない小さな願いが 冬の風に散っていく 願ったのはほんの 小さな奇跡 時間よ止まれと祈っただけ 届かない未来の輪郭を そっと指先でなぞっていた 彼女は知っていた この夜が 永遠じゃないことも きっと それでも今日を 抱きしめながら 歩き出す彼の背を見送った 白い息が朝にほどけて 1人の足跡を照らしていた 春が来る前に 忘れないように この夜を胸にしまった