
チ・チ・チ 真昼のラジオ ジ・ジ・ジ 君の声 冷房のない映画館 銀幕だけが青かった 君は水玉のブラウスで 知らない歌を口ずさむ 売店で買ったキャラメルを 半分だけ僕にくれた 指が触れた それくらいで 物語より黙っていた 開演ベルが鳴る 街の音が遠くなる 名前のない気持ちだけ やけに鮮明になる レモン色のフィルム 回れ 回れ 僕らを今日に閉じ込めて 胸の奥のリズム 揺れて 揺れて 言葉になる前に響いて 恋かどうかは知らない 知らないままでかまわない ただ君の横顔が スクリーンより眩しかった Oh, baby 真昼のミステリー Oh, baby ふたりのヒストリー チ・チ・チ 時計は進む ジ・ジ・ジ 心は残る 映画が終わる午後三時 アーケードには白い熱 レコード店の試聴台で 片耳ずつ夢を聴いた クリームソーダのさくらんぼ 君は最後まで残してた 「大事なものほど最後なの」 冗談みたいに笑ってた 公衆電話のベル 誰も取らずに鳴り止んだ 世界は少し不完全で だから綺麗に見えた レモン色のフィルム 回れ 回れ 僕らを今日に閉じ込めて 胸の奥のリズム 揺れて 揺れて 言葉になる前に響いて 恋かどうかは知らない 知らないままでかまわない ただ君と歩く道が いつもより長く感じた ワン・ツー 右へ曲がって スリー・フォー 影を踏まないで ハイ・ファイ ラジオは歌って バイ・バイ まだ言わないで パッ・パッ 日傘が回る カッ・カッ 靴音が跳ねる 真夏の街は 古いレコード 傷の数だけ よく鳴るのさ いつか記憶が色褪せて 君の声まで変わっても あの日の僕らが見たものは 失くしたものとは違うだろう 扉が閉じる 灯りが落ちる だけど映画は終わらない 胸のどこかで 名前を変えて 何度も何度も始まる レモン色のフィルム 回れ 回れ 僕らを今日から連れ出して 胸の奥のリズム 鳴らせ 鳴らせ 知らない景色まで響いて 恋かどうかは知らない 答えはあとでかまわない 君が笑ったその瞬間 街じゅうが歌に変わった レモン色のフィルム 回れ 回れ 古びることを恐れないで 涙みたいな光も 笑い声も 一枚ずつ焼きつけて 何も約束しなかった だから終わりもしなかった 僕らは別々のドアを開け 同じ歌を持ち帰った チ・チ・チ 真昼のラジオ ジ・ジ・ジ 遠ざかる クリームソーダの さくらんぼだけ グラスの底で 赤く揺れた...

