
風が吹いて 空がひろがる 遠い季節へ 道がつづく 知らない空を いくつも巡り 光の向こうに また風が呼ぶ 誰かが残した 小さな足跡 気づかないまま その続きをゆく 手のひらに残る あの日のぬくもり いつか誰かへ 渡せるだろうか 遠く 遠く 風に乗って まだ見ぬ場所へ 流れてゆく 何かにならなくても ここにいたこと ひとつの季節を 生きたこと 風の向こうへ 何かを残して 知らない明日へ つづいてゆく 花の咲く場所 雨の降る場所 同じ空でも 違う色になる 出会ったものも 別れたものも いつか胸の どこかに残る 受け取ったものを 抱えたままで 知らない誰かへ 渡してゆく 遠く 遠く 風に乗って 私の知らない 空へゆく 大きな何かに ならなくてもいい 大きな流れの ひとつでいたい いつかこの身が 土へ還っても 風はその先へ つづいてゆく ここまで来た それだけでいい 見えないところで つながっている 見届けられない その先にも きっと誰かの 旅がある 遠く 遠く 風に乗って まだ見ぬ季節へ 流れてゆく 私の旅は ここまででも 風はまだ つづいている 何も残さず 消えてゆくようで 誰かの中に 何かが残る 風が吹いて 空がひろがる ひとつの命が 過ぎてゆく その先へ その先へ 風はまだ つづいている

