
宵の闇 響き渡るは 太鼓の音 灯篭の ほのかに光る 道筋を 頼りては ひたすら戻る かの人へ 巡りては 揺れる人々 その中に 探し人 ゆるりと動き 舞い踊る 白く浮く 浴衣姿に 伸ばす指 すり抜けてゆく 音もなく 揺れる瞳 涙が浮かぶ 映る闇 哀しみに 握るこぶしが 震え泣く ととんとん 下駄が鳴るたび 響く音 ただ震え 何もできずに 立ち竦む 人の輪が 無限に回り 遠ざかる 想うたび きしむ心が 悲鳴上げ ほたほたり 雫落ちては 霞みゆく ゆるむ夢 切なさが 幻のごと 漂わせ 音もなく つきりつきりと 胸をさす 虚しくも 一つ願う まなざしを そっと合わせ 絡めるを 離れた背中 願うばかりに 目で追いて 痛む胸 視線落として 地に這わす 囃子の音 響き渡る 祭りの場 人はおり 掛け声響き 踊り舞う ただ一人 輪から外れた 哀しみに 灯篭の 灯りは遠く 寄り添わず 突き放す力なき声 闇に消え いかほどの時が過ぎたか ととんとん 人の輪は 無限に回り 近づきて ととんとん ふと目の前に 音聞こえ 人の影 ふんわりと立つ 柔らかく 影動き 導かれては 視線上げ 声無くす 佇むは いとし かの人 ほほえみて 胸ひしゃぐ 透き通る 視線かなしく 絡み合う 伸ばす指 絡むことなく 通り抜け 涙落ち 震える体 虚しくも いとしきを 諦めきれず 手を伸ばす かすかな灯り 重ならぬ 影一つ 幻の 霞みのごとし 抱擁を ひたすらに 囁くような 口付けを 浮かばせる 絡むのは 永遠の訪れ 目の光 いかほどか ただ時はたち 押し迫る ととんとん 無限に回る 人の輪が かの人へ また近づきて 引き寄せる 哀しみの かけらを残し 去りゆくを 宵の闇 響き渡るは 太鼓の音 ととんとん 下駄が鳴るたび 響く音 人の輪は 無限に回り 消えてゆく 果たしては取り残された かの人や 人なるか 人ならざるか 夢うつつ…

