「誰か助けて」 兎は叫び―― 月光る夜 獣は叫び 理性の鎖 捩じ切れ爆ぜる 憎悪の刃 その手に掲げ 眼を開き 獲物を睨む 月翳る夜 兎は叫び 血濡れた毛皮 殴られ裂ける 純真無垢な 涙を湛え 身体を丸め 赦しを求む 苦痛満ちゆく その裏側で 皆は微笑み 愛を語った 過去の記憶が 心狂わす 黒き衝動 肌から滲む 罪を引き継ぎ 報いを浴びて その憎しみは 無限に続く 愛の記憶は 心残らず 赤き肖像 額から漏れる 罪に悲観し 嘆き悲しみ その苦しみで 永遠に嗚咽す 月濡れる夜 獣は躙る 道義の捕縛 毛羽立ち裂ける 無慈悲な瞳 その目に宿り 眼を向けて 獲物を脅す 月渇く夜 兎は足掻き 汚れた爪が 剥がれて剥ける 純一無雑 希望を抱え 愛していると 母の名叫ぶ 命潰える その瞬間に 皆は笑顔で 唄を歌った 過去の呪いが 心惑わす 白き衝迫 暴力と化す 罪を重ねて 報いを背負い その鬱憤は 無窮に積もる 愛の証しは 心にあらず 青き障壁 戒め砕く 罪に気付いて 涙止まらぬ その後悔に 夢へ逃避す この赦されぬ罪の重さに 掌の血を我が眼にさした 過去の呪縛に 心乱れる 見えぬ脅迫 拳を振るう 罪の概念 濃霧に迷い 兎の命 闇へと堕とす 愛の化石を 心で見つけ 見えぬ罪悪 感情抉る 命あるもの 無きものとして その現実に ただ咽び泣く 「誰か助けて」 兎は叫び 「誰か助けて」 獣も叫ぶ