
既読のつかない日常を スクロールして消費する朝 網膜に焼き付いた ネオンの残像がまだ消えない 改札機が弾き出した 無機質なビープ音に合わせて 僕らは整列する まるで出来の悪いプログラムみたいだ 答えのない問いばかり 教科書には載ってない 青さを切り売りして 何を買えば満たされるの? 耳元で鳴るキックが唯一の脈拍 思考回路はショート寸前 それでも足は止まらない 加速する街のノイズを メロディに変えて 呼吸さえ忘れるほどの 速度で夜を裂いていけ 「僕は誰だ」なんて 立ち止まる暇もない 書きかけのシナリオを 握りしめて走る 嘘でもいい この衝動だけは フィクションじゃない ビル風が運んできた 誰かの溜息の成分 高い空を見上げても 切り取られた四角い青 期待値ばかり肥大して 現実はエラーの連続 アップデートできないまま 今日がまたログになる 憧れはガラス越し 手垢のついたショーケース 「らしさ」なんて曖昧な 定義に溺れてしまいそうだ それでも心臓は 正確にビートを刻む 生きる理由なんて 後付けで構わない 摩天楼の隙間で 僕らは踊り続ける 正しさも間違いも 全部リズムに乗せて 涙の数だけ 強くなれるなんて迷信 ただ今は このいまを 焦燥を愛していたい 終わらない夢の続きを 見せてくれよ 群青に染まる空 滲んでいく境界線 何者にもなれない 僕らの逃避行 それでも まだ 鼓動は鳴っている 加速する街のノイズを メロディに変えて 誰のためでもない 僕が僕であるために 「正解」なんて破り捨てて 白紙を塗りつぶせ 書きかけのシナリオは ここから書き直せる そうだろ? この衝動だけは フィクションじゃない

