
夜明け前の街は まだ眠ったまま だけど、胸の奥だけが ひたむきに熱を帯びていた ――歩き出す理由は きっともう、とっくに決まっていた あの日の自分が残した 拙い足跡をたどるたび 胸の奥に刺さった棘が また疼きだす 逃げ出すたびに 夢は遠ざかっていく それでも まだ手を伸ばしてしまうのは 諦め方を知らないからだ ねぇ、聞こえる? 心臓の鼓動が まだ終わらない旅の続きを せがんでいる 踏み出した一歩が 震えていてもいい 夢見る旅人は それでも前へ進むんだ 空っぽになった夜 涙さえ枯れたまま うつむいた自分を 誰も拾ってはくれなかった ――だけど 孤独の底で見つけた光は 確かに、未来の入り口だった もう二度と 過去に飲み込まれはしない もしもこの声が 誰にも届かなかったとしても 夢だけは 裏切りたくなかった 焦がれるほど願うほど 痛みは深くなる それでも この痛みごと抱えて進めばいい そう教えてくれたのは 昨日の自分だった ねぇ、見えるか? まだ不器用な未来だけど 誰よりも強く 誰よりも真っ直ぐに 走り続ける 夢見る旅人の影が 夜を突き破る この胸の熱が 消えない限り 旅はつづく 終わりじゃなくて 始まりへ向かって 足元に残る 小さな一歩の跡 それは誰よりも 自分が信じた証だ 歩け、旅人 夢を追うその背中は もう迷ってなんかいない

