
凍えた星の 裏側で 名前も持たず 揺れていた 遠い潮騒 みたいに ほどけるだけの 夢だった 静かな声が 触れたとき 目覚めの鐘が 鳴り響く ひび割れた空の奥 光が咲いてゆく ああ 硝子の夜明けを開いて ああ 白い祈りを灯して 凍った川が流れ出す 胸の深く 透き通って 誰にも届かなかった歌が 今 風になる 淡い銀河の 残響で わたしはずっと 漂った 形になれぬ 欠片たち 夜の底で 瞬いて あなたの指が 触れるたび 世界は色を思い出す 砕け散った冬さえ 花へ変わってゆく ああ 祝福の雨を降らせて ああ 眠る森を目覚めさせて 透明な羽をひろげ 朝焼けへ溶けてゆく この鼓動が幻でも どうか消さないで 遠い遠い 硝子の地平 幾千の灯が咲いて はじめて空を見上げるように わたしは今 息をする ああ 硝子の夜明けを開いて ああ 白い祈りを灯して 凍った夜がほどけてく 光の中 満ちてゆく 名前さえ持たなかった歌が 今 あなたへ届く

