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明日のぶん STARGAZER Project

STUDIO

[Verse 1] 土まみれ 泥まみれ ずいぶん原始的ですね 掘って 引っぱって 尻もちついて はい 収穫完了 土の下から食べ物って そっちが普通? ああ そうですか 洗えばいいって言うけれど 爪の隙間がなかなかしぶとい まあ いいか あとで洗おう [Pre-Chorus] 火をつけて 包んで あとは待つだけ え? それだけ? じゃあ今 何してればいいの [Chorus] What time is it now? まだだよ もうちょっと 急いだって 甘くならない ああ めんどくさ でも まあ 待つだけでいいなら 別にいいけど [Verse 2] 効率 合理 最短距離 はいはい いつものやつね なのにみんな 火を囲んで ぼんやりしてる 時計を見ても 火加減見ても 何も変わんないのに だったら何で 何度も見ちゃうんだろう また見てる もうそろそろじゃない? [Chorus] まだだよ もうちょっと 触らないでって 言われたそばから ちょっとくらい いいじゃない なんて 言ってるあいだに ほら また一分 [Break] 触らない 開けない 急かさない はいはい 分かってますって ちょっとくらい ちょっとくらい いいじゃない [Final Chorus] もういいって そっか じゃあ 頂きます 待ったぶんだけ 甘いなら それもいいよね [Outro] 帰ったら食べられないんだっけ ひとつだけ 残しとこう 明日のぶん ------------------------------------------------------------ ## ライナーノーツ|明日のぶん ## この曲で描きたかったのは、焼き芋そのものではなく、「待つ」という時間でした。 土から掘り出して、火に入れて、待って、食べる。 それだけのことに、ずいぶん時間がかかる。 急いでも甘くならないし、途中で開ければ熱い。 効率だけで考えれば、あまり賢いやり方ではありません。 彼女にとっては、たぶんあまり馴染みのない時間だったと思います。 何かをするための時間でもなく、 何かを終わらせるための時間でもない。 ただ火を囲んで、何もせずに待つ。 だから時計を見る。 火加減を見る。 また時計を見る。 見たところで何も変わらないのに、また見てしまう。 最初は面倒だったはずの「待つ」という時間に、いつの間にか自分から付き合い始めています。 この曲では、そんな本人にも説明できない小さな変化を描きました。 彼女には帰る場所があって、ここにいることにも終わりがある。 帰るために、ここにいる。 そのことは何も変わっていません。 それでも、帰るまでの時間まで意味のないものになるわけではない。 むしろ、目的とは関係のない土の匂いや火の温度、何もしなかった時間のほうが、妙に残ったりする。 そして最後に、彼女は一本だけ残します。 「帰ったら食べられないんだっけ」 たぶん、その時点ではそれ以上の意味はありません。 ここに残りたいわけでもない。 帰りたくなくなったわけでもない。 ただ、今日初めて知ったものを、 明日も食べられるように一本残しておく。 その小さな選択の中に、 いつの間にか「明日もここにいる自分」が混ざっている。 本人は、まだ気づいていないかもしれません。 だから一本だけ。 明日のぶん。