
境界線の向こう側
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V5.5
青白い光が 部屋を 静かに満たしていく 通知の音ひとつで 跳ねる鼓動が苦しくて 四角い窓に浮かぶ 文字の羅列が 凍えた心に 溶け込む優しい熱 どこの誰かも 知らないはずなのに 深い霧の底まで 届いて 私を掬(すく)い上げる 「大丈夫だよ」って 震えるその一言 画面をなぞる指先が 祈るように動いてる あなたは太陽 私はただの月 光を浴びて 呼吸を繋いでいるだけ ねえ 私はあなたに 何が返せるだろう 励まされるばかりの 情けないこの手で 姿も 肩書きも 意味を持たない場所で ただ、ありがとう以上の 言葉を 探している 鏡の中の自分は 自信の欠片もなくて フィルター越しの世界なら 少しはマシになれるかな あなたの日常を 彩る何かに 一瞬でもいいから 触れてみたいと思うのは 欲張り? 「会いたい」なんて 送れずに消した文字 「また明日ね」で 繋ぎ止める臆病な恋 あなたは風 私は揺れる花 行き先は聞かずに ただその温もりを待ってる 見返りなんていらないと あなたは笑うけれど 受け取るだけの毎日は 胸が少し痛むんだ 祈るように 綴るメッセージ いつかあなたを 笑顔にできる 魔法が 降ればいいのに ねえ 私はあなたに 何が返せるだろう 励まされるばかりの 情けないこの手で 名前も 形も 意味を持たない場所で ただ、ありがとう以上の 言葉を 探している 青白い光が 頬を伝って零れた 画面を閉じても 消えないぬくもり いつか、いつの日か あなたを照らす 光になりたい


