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二つの世界のあいだで

月の雫が 零れる森で 妖精たちは 歌っていた まだあなたと 同じ世界で 息をしてた あの頃 銀の羽で 風を編みながら 光の糸を紡いでた あなたの指に 触れた記憶が 淡く 揺れている 二つの世界 重なり合って 境界も知らないまま 同じ夜を 分け合うように 笑っていたよね ねえ どうして扉は 閉ざされてしまったの 名前を呼んでも 届かない 距離になって あの頃 戻れない日々 月明かりだけが知ってる 重ねた時間のかけらを 今も 探している あの頃 消えない魔法 解けないままの約束 触れられたはずの温もりが 夢のように 遠い 星の雫を 集めた湖に あなたの影を映してた 言葉もなく ただ並んで 静かに揺れていた やがて世界は 音も立てずに 少しずつずれていって 気づいたとき もう二度と 交われなくなった ねえ その涙さえも 触れることができなくて こぼれ落ちる光だけを 抱きしめた あの頃 戻れない日々 風がすべてをさらっていく 笑っていたその記憶が 星屑に 変わっていく あの頃 消えない影 夜明けに溶けないまま 選べなかった運命さえ 今も 照らしている もしも もう一度だけ 扉が開くのなら この羽を捨てたとしても 会いに行くのに あの頃 戻れない日々 それでも 願っている 忘れられても かまわない もう一度 触れたいだけ あの頃 遠ざかる声 それでも 消えはしない 二つの世界を隔てた夜を 今も 越えられずにいる 月の雫が 零れる森で 妖精たちは 歌っている あなたのいない この世界で 今もずっと 待っている