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窓側二列目

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V5

[Intro] 四時間目まえ 窓が少しだけ開いてた 配られた紙の端で 指を切りそうになる 欠席がひとつ 教室の右側に残る スクリーンだけ白くて まだだれのでもない [Verse 1] 窓側二列目 椅子は引いたままだった そこだけ朝が ちゃんと来ない気がした 今日の題名は 言葉の届く距離 一枚目には別のこと 書いてから消した [Pre-Chorus] 先生が苗字を読む その声だけ近い 立つと机の木目まで 急に他人みたいだ [Chorus 1] うまく話すためじゃない 遅すぎたから立った スクリーンの青に 言えなかった文を出した 窓側二列目へ 今日のぶんだけ投げた [melodic interlude] 紙をめくる音ばかり よく聞こえてしまう 呼べない名前だけ 喉の奥に残る [Verse 2] 去年 君が途中で ことばをなくしたとき いちばん後ろから 先に笑いがこぼれた わたしは笑ってないって そのあと何度も思った でも下向いたまま 口はたぶん開いてた [Pre-Chorus] 昨夜の原稿には 短い一行があった 消した跡のところだけ 紙が少しへこんだ [Chorus 2] だから発表の形で 今さらここに立った だれのためでもない顔で あの日のつづきを読んだ 窓側二列目へ 聞こえるようにじゃなく [Bridge] 換気扇の音にまぎれて 最初の一音が揺れた チョークの粉が落ちるたび 時間だけ遅くなる 笑ったの わたしもだよ そこだけずっと消せない [Final Chorus] 上手に言えたって たぶんもう足りない まばらな拍手のあと 机はもとの数に戻る それでも今日 立った 遅すぎるって知ってて立った 言わなかったひとことが 今日の発表になった 窓側二列目だけ 最後まで白かった [Outro] 次の苗字が呼ばれて カーテンが少し鳴る 帰れない一文だけ まだ教室に残る