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温度計のうなずき〜VOLⅡ〜#11〜

窓の気温は低いけど 胸の中心は まだ消えてない とりあえずの笑顔じゃ 指先が冷える うなずくタイミングを ポケットで探す 言葉にすると割れそうな ガラスのこころ 君の視線だけが 白い息を溶かす 上手さより 温度がいる 声量よりも 伝わる角度(むき) **拍(はく)**をひとつ 息を揃えたら 沈黙さえも 合図になる 温度計のうなずき 数字じゃ測れない あたたかさが灯る 「大丈夫?」より 「つらかったね」が 手の中の回路を そっと通す 心 × エネルギー(エネシン)= 伝わる力 君のうなずきで 色が戻る クラスのざわめきに 置いていかれた日 正解の台詞では 息が続かない 君が首を小さく 縦に一度振る それだけで体温が 帰ってくる 増やすより 整えたい ことばの角度を 君の目線へ 拍を数え 深呼吸 遠回りでも 同じリズムへ 温度計のうなずき メモリが少しずつ 春色に動く 「がんばれ」よりも 「ここにいるよ」で 凍ったページにも 文字が浮かぶ 心 × エネルギー(エネシン)= 灯る回路 世界の明度が ひとつ上がる (無音の一拍) 正しさよりも あなたの痛点(いたみ) 触れない距離で 守れることがある (無音) 震えごと手渡していい それが始まりのサイン 温度計のうなずき ゼロだった声に やわらかな熱が宿る 合図は小さくて 見えにくいけれど 拍・角度・温度がそろえば届く 心 × エネルギー(エネシン)= 変わる世界 君のうなずきが 灯台になる 手と手の間に 細い橋がかかる 窓の外はまだ寒い でも胸の中心に 灯りは点いたまま