[Verse 1] 鐘の音は 雨に沈み 石畳は 川へ変わる 窓の灯り 揺れてかすみ 橋の欄干 水をかぶる 高い塔の 縁にひとり 濡れた袖先 そっと払う 金の杖が 空を指して 雲の騒ぎを 見上げていた 風が返り 雲の底が ひらく [Chorus 1] あの令嬢は、雨を止めた 溢れる街路を その場で鎮め 傘も祈りも 追いつかぬまま ただ一度で 空を晴らした [Verse 2] 魔導の軌跡が 屋根を越えて 濁る水面に 星を刻む 鐘楼の針 光を返し 雫は空で 行き場を失う 見上げる群れ 声をなくし 彼女の靴だけ 水を避けた 鐘だけが 遅れて鳴って 街は奇跡を 名に刻んだ 雲の切れ目 光の筋が 街へ落ちる [Chorus 2] 雲が割れて 街が色を返す 沈みかけた灯が 風上へ戻る 歓声さえも 遅れて届き 水面だけが 静かに澄んだ [Bridge] 石畳に落ちる 最後のしずくを 見下ろして 濡れた裾を ひと払い 白い手袋 空へ向ける 歓声は遠く 彼女は雲だけ 見ていた [Final Chorus] あの令嬢は、雨を止めた 水没の朝を 伝説に変えて 誰も知らない 理由のままで 濡れた石橋に 陽を残した あの令嬢は、雨を止めた [Outro]


