
[Intro] まただ ……ドン 午前零時を 少し過ぎたころ ……ゴトン 上の人 今日も眠らないらしい [Verse 1] 最初は気にしなかった 椅子でも引いたのかな 何か落としたのかな 生活してれば 音くらいする そう思って テレビを少し大きくした 次の日も ……ドン その次の日も ……ゴトン 朝ならいい 昼ならいい でもどうして 眠ろうとすると あなたはいつも 何かを落とすの [Pre-Chorus] 顔も知らない 名前も知らない 会ったことさえ 一度もない なのに私は あなたの生活を 音だけで 覚えてしまった [Chorus] 上の人 少し静かにして 聞こえないくらいで 暮らしてよ 怒りたいわけじゃない 争いたいわけでもない ただ今夜くらい 眠らせてほしい 言えば済むことなのに 今日も私は 天井を見て ……まあ、いいか そう言って 目を閉じる [Verse 2] 三日 四日 一週間 我慢って不思議ね 積み重ねても 上手くならない むしろ小さな音まで 聞こえるようになる ……コト ほら 今のだって 前なら気にしなかった ……ドン もういい 今日は言う ちゃんと上へ行って 普通に話そう 「夜だけ少し 静かにしてください」 それだけ それだけだから [Pre-Chorus 2] ベッドを出て 廊下を歩く いつもの部屋 いつもの壁 玄関まで 三歩 二歩 一歩―― [Break] …… あれ? [Verse 3] ドアがない そんなはずない ここにあった 毎日ここから 出ていたはずなのに 壁を触る 右へ 左へ 継ぎ目もない 取っ手もない 鍵もない 「……何これ。」 窓を開けよう 外の空気を吸えば 少し落ち着く そう思って 振り返った [Break] …… 窓もない [Bridge] 待って ドアがない 窓もない だったら私 どうやって ここに入ったの? ここは何階? この壁の向こうは? 朝の光は どこから来てた? 私はずっと 何を 部屋だと思ってたの? [Silence] ……ゴトン [Final Chorus] 上の人 あなたは そこにいるの? ずっと嫌いだった その音が 今はなぜか 少しだけ怖い 聞こえているなら 何か返して 一度だけでいい 私はここにいる ここにいるから―― [Break] コン コン …… ………… [Outro] しばらくして 上から コン コン 「……聞こえた。」 そのころ ひとつ上では 男が床を見ていた 「下の人 今日はうるさいな。」 男は立ち上がる 下へ行って 一言だけ言おう 壁の前で 足が止まる ……あれ? ドアがない

