
近すぎるほど 遠くなる 気まぐれに 微熱だけ残していく 人混みの中 しなやかに すり抜けてく 気付かないまま 触れた気がした 足元だけ 影が揺れて 振り返る前に 消えていく 音もなく 隙を狙うように 触れずに近寄る 視線の奥で 揺らしてく 目が離せない その気配 簡単には 触れさせない 擦り寄るくせに 離れていく 振り回されても 構わない この距離は 埋まらないまま 気付けばまた すぐそばにいて 何も言わず 擦り寄ってく 触れた瞬間 すり抜けて 気まぐれに 絡んでほどける 測(はか)れない距離 崩せないまま 逸(そ)らせない視線 感覚をくすぐる 目を逸らせない その気配 近づくほどに 揺らされていく 欲しいときだけ 触れてくる 抜け出せない このまま 弄ぶみたいに 触れたくなるほど 遠ざかって 掴めないまま ほどけていく わかってるのに 目を離せない また 引き寄せられる …ねぇ あと少しだけ 触れてみたい 気づいてるのに 戻れなくなる 目が離せない その気配 簡単には 触れさせない 擦り寄るくせに 離れていく 離したくない このまま 触れないまま 乱されていく 微熱だけ 残ってる

