
各イベントの詳細は、下記ページをご覧ください。 改めまして、イベントを開催してくださり本当にありがとうございます。 ■ 参加イベント:和ロック (シノニムさん) 🌸 イベント詳細はこちらから 👉 https://suno.com/song/5b49820e-c984-49d1-b939-f0febb09256c お久しぶりです。Satokuraです。 本来は1ヶ月前のクリスマスにお届けするはずでした...🎄が、 間に合いませんでしたorz ということで、クリスマスサウンドを和っぽく仕上げてみました。 これは「早いクリスマスソング」だと思ってお聴きいただけると嬉しいです(笑) 今回のテーマはオーケストラ・映画・電子ロック × 和の情景🎬 広大な空間を感じさせるサウンドと、感傷的なメロディーが融合させました。 季節外れのプレゼント、どうぞ壮大なスケールでお楽しみください🎁 ↓ プロローグは、英語歌詞の下にあります ↓ Lylics [起 ー Refrain] 欠けた甘さと焦げたグリーン 名もなき味に 救われて 甘さの位相をちょっとずらして 眠らない怪物にも 届くように [オーケストラ 14s] [Verse 1] 窓の外にはジングルと白 (Na, Na, Na, Na) 生焼けだねと嘲笑われた 過去をミュート 今日も一人で 抹茶逃避行 透明なって ゆらめいて 僕は今日もやり過ごそう [承 - Pre-Chorus 1] あぁ鼓膜をつんざく大警報 シュガーとホラーのシンフォニー モニター見上げりゃ アイツが 真っ赤に染める 血捌きの夜 ヤツの求める願いは ただ一つ (Ahー Ahー) [Chorus1] 聖なる夜に 賽振って 焼き上げなくちゃ 正解を 詰め込んだのは 甘い夢とグリーン ホラーと小麦粉 交ぜ交ぜとー 世界が終わる ぎりぎりで 放り込みましょう オーブンへ さぁ 祈りよ 祈りよ どうかふくらんでくれ [Call] イラナイ、イラナイ、イラナイ、イラナイ、イラナイ、イラナイ、ホラソラソンナノ、ソンナノ イラナイ、イラナイ、イラナイ、イラナイ、イラナイ、イラナイ、ホラホラソンナノ、ソンナノ [Verse 2] マンマミーア 手の甲にバッテン 作ったクッキーは 産業廃棄 喉笛掻き切り 笑うテディー 甘ったるい匂いに サビがまじってく 走る終末感に エンドロール [転 - Bridge 1] (え、でも) ログが吐き出す ヴェーリタース ヤツを惑わす バグ・ソース 曖昧抱っこしたのなら 見せつけよう 意味不で 不完全で わからないそんな 一片を [Chorus 2] 正解通りを蹴ってって 混ぜた混沌 信じ切って いびつな僕らの スペシャリテ 規格外へと カオスへと 掌で おどらせて めちゃくちゃしましょう テイストを さぁ レッドよレッドよ どうか焦がれてくれ [Interlude] サルミアッキを混ぜ込んで 泣き虫緑も混ぜこんで ドロドロドロドロ 混ぜ込んだったら 作り出すんだ マリアージュ 常識外れをオーブンへ [結 - Quiet Chorus] 一切足りぬと 泣くのなら 直接届ける プレゼント これが最後の スンピッレル 半端者なりの マスターピースへ これで いいのかな 食べて飲みこんだったら さぁ サンタよ サンタよ どうか眠ってくれ [Chorus 4] 聖なる夜が明けてって 雪解けみたいな クランブル 誰も知らない 味でいい 誰かのGreenが 輝いて 世界が 色づいたなら これは サビついた両の手で へばりついた心の臓を 打ち砕くストーリー [シンセソロ 25s] [Outro] 欠けた甘さと焦げたグリーンが [Refrain] Broken sweetness and a scorched Green, saved by a nameless taste. Shift the phase of sweetness just a little— so it can reach the sleepless monsters too. [Instrumental] [Verse 1] Outside the window: jingles and white, (Na, Na, Na, Na) they laughed at me—“half-baked, aren’t you?” Mute the past. Today again, alone—an escape trip to matcha. Turning transparent, shimmering— I’ll just get through today again. [Pre-Chorus 1] Ah—an ear-splitting major alarm, a symphony of sugar and horror. When I look up at the monitor, there it is— a night stained crimson, blood-slick and loud. There’s only one thing it ever wishes for. (Ah— Ah—) [Chorus 1] On this holy night, roll the dice— we’ve got to bake the “right answer.” Packed inside: sweet dreams and Green, horror and flour—mix, mix, mix— At the very edge of the world’s end, let’s throw it into the oven. Now, prayers—prayers— please, let it rise. [Call] Don’t need it, don’t need it, don’t need it, don’t need it, don’t need it, don’t need it—see, that’s how it goes, that’s how it goes. Don’t need it, don’t need it, don’t need it, don’t need it, don’t need it, don’t need it—look, look, that’s how it goes, that’s how it goes. [Verse 2] Mamma mia—an X on the back of my hand. The cookies I made? Industrial waste. A teddy bear laughs, cutting at my throat— a cloying sweetness, with rust mixed into the scent. This running sense of apocalypse—end credits roll. [Bridge 1] (Yeah, but—) From the logs spills out Veritas, a bug-sauce to throw it off. If you’re going to cradle ambiguity, then let me show you— something meaningless, incomplete, something I don’t understand— a single fragment of it. [Chorus 2] Kick away the “correct” way to do it, believe in the chaos we mixed. Our misshapen spécialité, off the standard—into chaos— Dance it on the palm of your hand, wreck the taste on purpose. Now, Red—Red— please, let it scorch. [Pre-Chorus 2] Mix in salmiakki, mix in the crybaby Green, stir, stir, stir, stir—mix it all down, and we’ll make a marriage of flavors. Throw the out-of-common-sense into the oven. [Quiet Chorus] If you cry that it’s never enough, I’ll deliver it to you directly—your present. This is the last Sunpirrel— toward a masterpiece, the way a half-baked one can. Is this… okay? If you eat it, if you swallow it down, now, Santa—Santa— please, go to sleep. [Chorus 4] As the holy night breaks into dawn, a crumble like melting snow. A taste nobody knows is fine— someone’s Green shines, and if the world starts to color up, then with these rusted hands, I’ll smash the heart that’s stuck fast— a story that breaks it open. [Refrain] Broken sweetness and a scorched Green— [プロローグ] 十二月二十四日、二十三時五十九分。北欧上空、成層圏界面。 軍用衛星のサーモグラフィーが「それ」を捉えた瞬間、オペレーターの心臓が止まった。 雲海を裂いて進む、巨大な熱源。 だが、トナカイではない。ソリを引いているのは――ねじれ、絡み合った無数の「人間の腕」だった。 指先は凍傷で黒ずみ、それでもなお、何かを求めるように虚空を掻いている。 特殊怪物個体1224-25。通称『サンタクロース』。 世界中の欲望が澱のように溜まり、凝縮された概念汚染体。巨大な骨塊の躯体が、ギシ、ギシと――まるで飢えた者の歯ぎしりのような音を立てて、夜空を滑る。 「第一餌付けライン、到達! 『供物(クッキー)』散布開始!」 世界各国の地下司令室から、悲鳴に近い指示が飛ぶ。 人類は半世紀もの間、ひとつの欺瞞で世界を守ってきた。 クリスマスの夜、ツリーの下にクッキーを置く。それは微笑ましい慣習などではない。毎年訪れるこの災厄を、血糖値スパイクによって強制昏倒させるための――生け贄の儀式。 だが、今年は違った。 ドローンが投下した数トンものクッキーの山。怪物が無数の舌を伸ばし、貪る。 一噛み。 ――ビキッ。 硬質な音が、成層圏に響いた。 次の瞬間、赤い外套の内側から黒い噴煙が上がり、怪物はクッキーを吐き出した。脳髄を直接やすりで削るような絶叫が、世界中の通信網を侵食する。 『タリナイ。タリナイ。コレジャナイ』 その声は、悲しみ怒りでもない。 ただ純粋な――飢えだった。 直後、サンタがバラ撒いた「プレゼント」が起動した。 リボンを解いた瞬間に爆発する積み木。 大人の頸動脈を正確に狙うテディベア。 笑顔のまま肉を噛み千切る人形たち。 世界は一夜にして、極彩色の屠殺場へと変わった。 「市販のクッキーじゃダメだ! パティシエを確保しろ! 奴の舌をねじ伏せる『至高の職人』を!」 ◆ 日本。京都。 狂乱する世界から切り離されたように静まり返る、古びた和菓子工房「紅寿堂(べにすどう)」。 和菓子職人・紅林斗里(くればやし・とうり)は、息を止めていた。 手元にあるのは、雪の結晶を模した上生菓子。練り切りの白に、ごく淡い抹茶の緑を差す。0.1ミリのズレすら許されない。 静寂こそが、彼の仕事場だった。 甘ったるいバニラの香りも、派手なデコレーションも、ここには存在しない。 「よし……」 完成した一皿に満足し、息を吐いた瞬間―― 背後の引き戸が、乱暴に開け放たれた。 「紅林斗里だな」 土足の音が、無遠慮に畳を汚す。 振り返ると、黒いスーツの男たちが立っていた。手には、黒塗りのエンブレム。 「内閣府・災厄対策局・特務班だ。――"緊急技能協力令"に基づき、同行してもらう」 「……は?」 紅林はヘラを握ったまま、眉をひそめた。 「何の話です。うちは和菓子屋だ。」 「クッキーを作れる人間を徴用している。ジャンルは問わない。小麦粉と砂糖を扱える人間は全員、徴用対象だ」 「断る。第一、うちは餡子と米粉の店だ。人違いだろ」 「問答無用」 男が踏み込んだ。ジャケットの裾から、スタンバトンの無機質な光が漏れる。 「店が……!」 紅林が叫ぼうとした刹那、視界が青白い光に焼き尽くされた。 ◆ 次に目を覚ましたとき、鼻をついたのは暴力的なまでの「バターとバニラ」の香り。 紅林は思わず吐き気を催した。 そこは刑務所とも巨大プラントともつかない、無機質な大厨房。世界中から拉致されてきたであろうシェフたちが、怒号と悲鳴を上げている。数十か国語が飛び交い、空気そのものが砂糖で飽和している。 紅林の手首には、重い電子手錠。 液晶部分にはこう表示されていた。 《TARGET: PATISSIER_073 / SPECIALTY: WAGASHI》 「諸君。ようこそ、地球最後の厨房へ」 壇上に立った男――対策局長・黒澤が、冷酷な声で告げる。 背後の巨大モニターには、上空で暴れ回る「サンタ」と、炎上するパリ、ロンドン、ニューヨークの街が映し出されていた。 「状況はモニターを見ての通りだ。諸君らには、あの怪物を黙らせるクッキーを作ってもらう。期限は、十二月二十五日の夜明けまで。失敗すれば――人類は食われる」 あまりに荒唐無稽。悪い冗談だと笑い飛ばしたい。 だが、モニターの向こうの惨事は、残酷なほどリアルだった。 シェフたちは顔色を変え、すぐさま取り掛かり始めた。職人の本能か、恐怖か、誰もが無言で手を動かし始めた。 「Move! おい邪魔だ、そこをどけ!」 フランスの巨匠とおぼしき男が、濃厚なバターの香りを漂わせて紅林を押しのけた。 隣では、アメリカ人シェフがバニラエッセンスの瓶を豪快に振り回している。 空間そのものが甘ったるい匂いで飽和していく中、紅林だけが棒立ちになっていた。 「おい、そこのあんた。何もしないつもりか?」 隣の作業台で、鋭い視線を向けてくる女性がいた。水瀬沙耶。 手錠の液晶には《PATISSIER_012》の文字。彼女の手元には、宝石のように輝く生地が並んでいる。無駄のない手つき。一流だ、と一目でわかった。 「…………」 紅林は答えられない。立ち込めるバニラエッセンスの香りが、封じていた古傷を強引にこじ開けていく。 ――三年前。「和洋融合」を掲げて挑んだ、全日本創作菓子コンテスト。 自分なりに全力を尽くした作品。和の繊細さと洋の華やかさを兼ね備えたつもりだった。 だが、審査員は一口食べて、静かに箸を置いた。 『……中途半端だね、紅林くん』 その声は、今も耳の奥にこびりついている。 『和菓子への敬意も、洋菓子への理解も、どちらも足りない。バターの使い方が下品だ。君には洋菓子のセンスがひとかけらもない。――失格』 あの日から、十二月の街のイルミネーションを見るだけで、吐き気を催すようになった。 バニラの香りを嗅ぐだけで、手が震える。 ここは、いるべき場所じゃない。 「……どいて。作る気がないなら、邪魔なだけ」 水瀬は冷たく言い捨て、自分のクッキーをオーブンへ放り込んだ。 ◆ 数十分後。 世界最高峰のパティシエたちが焼き上げた「至宝のクッキー」が、転送ドローンで空へ射出される。 モニター越しに、怪物が口を開く。 無数の舌がクッキーを絡め取り、咀嚼し――。 『クドイ。シツコイ。』 轟音。 サンタはクッキーを吐き出した。吐瀉物は地上へ降り注ぎ、触れた建物が次々と崩壊していく。 「もっと塩をきかせろ!」「スパイスだ! シナモンを増やせ!」 対策局員が叫ぶが、結果は同じだった。 『……ゴマカシ。イラナイ』 工夫を凝らしたクッキーは、「ただの工夫」にすぎなかった。 フレーバーを変えても、食感を調整しても、根本的な何かが欠けている。 「なっ……!?」 シェフたちは愕然とする。人類が百年かけて積み上げてきた「洋菓子の正解」が、すべて否定されたのだ。 ◆ その光景を見た紅林は、深く諦めの息を吐いた。 やらなければ死ぬ。だが、真面目にやる気も起きない。 ふと、視線の先に――乱雑な食材の山に埋もれた、緑色の缶が見えた。 使いかけの業務用抹茶缶。 なぜここにあるのか。誰かが間違えて持ち込んだのか。あるいはただの気まぐれか 紅林は、無意識のうちにその缶へ手を伸ばしていた。 缶を開ける。鮮やかな緑が、バターとバニラの匂いを一瞬だけ払った。 この時の彼は、まだ知らない。 この小さな「中途半端」な一歩が――人類の命運を左右する戦いの始まりだということを。

