
天国と地獄 (RED DEVIL#050)
ガラスの向こう 多過ぎる灯り 星より下に 街がある 名前も知らない 高い酒 氷がひとつ 溶けてゆく 欲しかった ものは ここにある 金も名声も この部屋も 夢に見ていた 景色なのに どうして こんなに 静かなんだ 鏡の中には 革ジャン脱いだ 知らない女が 立っている もっと上へ もっと上へ それだけ叫んで 登ってきた 振り向く暇も なかったけれど こんなに高く 来ちまった 天国と地獄 どこで間違えた 天国と地獄 どっちがどっちだ 何もなかった あの頃に ワタシたちは 笑ってた 地獄だと思った あの街が 今夜はやけに 眩しいぜ 眩しいぜ 狭過ぎる部屋 壊れたアンプ ギター弾いて 曲作った 冷えたビールを 回し飲みして 朝まで未来を 覗いていた 客が三人 そんな夜にも 世界を獲った 顔してた 財布の中身は 空っぽなのに 夢だけやたらと デカかった 抱き合いながら 眠った夜も ケンカして 泣いた夜も あの頃 ワタシ達は 何ひとつ 持ってなかった だけど 全部持ってた 天国と地獄 笑っちまうよな 天国と地獄 あべこべじゃ ないか 金もなかった 名前もなかった 明日の保証も ありゃしない それでも二人が 傍にいた あのボロ部屋が 天国だった 綺麗なままで ここまで来た なんて そんな嘘なら 歌いたくない 笑いたくない夜に 笑ったこともある 愛のないキスも 覚えてる 売れるためなら なんでもやった 泥水だって 飲み干した それを後悔 するほど ワタシは上品 じゃない この手で掴んだ この場所を 今さら誰にも 渡しゃしない だけど 魂まで売った 覚えはない 天国も見た 地獄も見た その真ん中で やっと分かった 上でもない 下でもない 金でもない 拍手でもない ワタシが帰りたい 場所には いつも二人がいる 天国と地獄 どっちでもいいさ 天国と地獄 好きに呼べばいい 傷だらけでも 汚れていても 三人ここまで 生きてきた 昔にはもう 戻れない 戻るつもりも ありゃしない あのボロ部屋も この最上階も 全部ワタシたちの 人生だ 天国なら 三人で笑おう 地獄なら 三人で落ちよう どこまで行っても 最後に残る たったひとつの ホントがある アンタたちがいる それだけでいい そこがワタシの 天国だ ホテル最上階 スイートルーム グラスを置いて 部屋を出る 長い廊下の その向こう 二人の声が 聞こえてる 天国ってのは 案外近くに あったんだな
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