[Verse 1] 人と別れると いつも少し歩いて なぜだか一度 振り返ってしまう 駅でも 店の前でも 手を振る人がいれば 僕も小さく手を上げる [Verse 2] いつからなのか 考えてみたけれど よく分からないまま 歩いていた 角を曲がる前に もう一度振り返る そんなことを 今日もしていた [Verse 3] 小学生のころ 朝 家を出ると 祖母がいつも 玄関まで出てきた 「行ってきます」 「行ってらっしゃい」 門を出てから 僕は走った [Verse 4] 道の角まで来ると なぜか立ち止まって 家のほうを 振り返った 祖母はまだ 玄関の前にいて 小さく手を振ると 手を振り返した [Interlude] [Verse 5] 雨の日には 軒の下から 暑い日には 手を額にかざして 僕が角を曲がるまで そこにいた 僕は毎朝 一度だけ振り返った [Verse 6] いつからだったか 玄関には 誰も出てこなくなった それでも僕は 角まで行くと 一度振り返ってから 学校へ歩いた [Outro] 今日も誰かと別れて しばらく歩いた 角を曲がる前に 足を止めた いつものように 振り返った 誰もいない玄関に 朝の日が当たっていた


