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忘滴ドロップ

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夜明け前の空気が ひび割れたみたいで ひとつ落ちた秒針を 靴先で転がす きみの声の残り香が まだ胸でノイズになって 触れたら消える未来なら いっそ拾い集めたい ぼくは今日もまた 時の隙間にしゃがみこんで 置き去りになった さよならを拾い上げる 淡い光 呼吸の底 きみの影をそっと掬い上げた 名前のない痛みだけ まだ温度をもっている 目を閉じても 耳の奥でこぼれるカケラ 時の忘れ物だらけの 夜がまたひとつ増えてゆく 蘇らぬ静かな音 すれ違う影が囁く ひとつまたひとつ拾い集める この寂しい隙間に 淡い光 呼吸の底 きみの影をそっと掬い上げた 名前のない痛みだけ まだ温度をもっている 落ちた時の影が揺れる 消えない声が零れる 拾い上げたさよならの痕 心の隙間に残る 時の忘れ物がまた 少しだけ増えてゆく 静かに身をまかせて いまここにいる