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アヒル口慕情

V6

逢えない 合わない それでも消えない 愛か 哀か アヒル口慕情 水面に揺れてる 赤い灯は 私の未練か 街の嘘 つんと尖った その口は 恋の出口か 入口か 同じ温もり 同じ夜 なのに居場所は 岸と岸 越えてはいけない その意思も 貴女を想えば 揺らぐ岸 知らない誰かの 掌に 甘える瞳で 近づいて ひと口もらって 微笑めば 私はひと言 飲み込んだ 愛をもらった わけじゃない 分かっているのに 割り切れない 貴女の口へと 運ぶ手が 今夜はやけに 憎らしい アヒル口慕情 愛して 哀して 逢えなくて 似た者同士に 見えるのに 似ても似つかぬ 恋模様 アヒル口慕情 焦がれて 妬かれて 夜が明ける 貴女があの手を 待つたびに 私の胸だけ 焼けてゆく 貴女は誰にも 媚びぬ人 そう信じたくて 見つめてた けれどもあの手が 差し出せば 嘘のように 目を細める 貴女が欲しい 甘いもの 私が欲しい 甘い夢 同じ「欲しい」を 抱きながら 欲しいものだけ 違う夜 男はいつでも 意気地なし 女はいつでも 容赦無し 言えない「好き」を 抱いたまま 言わない貴女を 恨む夜 男はいつでも 意気地なし 女はいつでも 容赦無し ひと口欲しがる 貴女を見て ひと言さえも 言えぬまま アヒル口慕情 愛して 哀して 逢えなくて 近くにいるほど 遠くなる 貴女と私の 恋の距離 貴女を囲った この世界 私を困らす 恋の囲い 開いているのに 越えられない 鍵のない檻が いちばん辛い 同じ月夜に 生きるのに 同じ明日は 夢見られない 「一緒」と「同じ」は 似ていても 決して重ならない 言葉なのね アヒル口慕情 愛して 哀して 逢えなくて 誰かの指から ひと口を 受け取る貴女に 妬ける夜 アヒル口慕情 待っても 舞っても 間が悪い 貴女はあの手を 待ちながら 私は貴女を 待ちわびる 男はいつでも 意気地なし 女はいつでも 容赦無し 恋の入口 見つけても 二人の出口は 見つからない 逢えない 合わない それでも消えない 愛か 哀か 答えはいらない ひと口貴女が もらうたび ひと言私は 飲み込んで 今夜も水面に 沈めます 届かぬ愛の 慕情