「レディース・アンド・ジェントルメン! 今夜、私はついに『完璧』を手に入れる。拍手とオイルの準備を!」 おっと失礼、左足が落ちた 慌てないで これは「アップグレード」さ 迷い道ばかり選ぶ 肉の足なんて エメラルドの都には 必要なかった 右足もポイと放り出し 銀の柱を立てれば ほら、私は二度と 道を間違えない! 体温なんて いらないコスト 震える夜も これでおさらば なんて軽やか なんてナメらか 私は今 無敵の「正解」を履きこなす! 踊れ ブリキのハッピー・マリオネット 痛みも熱も メッキの裏側に隠して 降り積もる 時間の欠片(ちり)を撥(は)ね 私は 美しく固まってゆく My Iron Comedy! 左腕がサヨナラ 右腕もバイバイ 誰かを抱きしめる 無駄なカロリー 愛を理解(わか)ろうとする この「頭」も 重たいから ブリキの空箱にすげ替えよう 不純な本音を すべて掃き出して ほら、空っぽの頭に 素敵な鐘が鳴る! 鏡に映るのは 輝くリフレクション ネジを巻くたび 微笑みが深まる なんて優雅な 適応(アダプテーション)だろう! さあ、いよいよクライマックス! 胴体を真っ二つに裂き 軋む「心臓」をゴミ箱へ! ……ああ、見てくれ。私の胸は今、清らかな空洞だ。 何も感じない! 何も欲しがらない! 私はついに、幸せという名の「置物(オブジェ)」になったんだ! 踊ろう 何も感じない世界 愛も、憎しみも ブリキに溶け落ちた 真っ白な月光 跳ね返すだけ 私は 完成した 幸福な抜け殻 Ah! 誰か! この喜劇に アンコールを! 深い森 枯葉の海 ピカピカの身体は もう一歩も動けない ドロシー…… ドロシー……! もし君が この空っぽな私を見つけたなら オイルの代わりに その斧で ……私を、ひと思いに、壊しておくれ……。