━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【Prelude】七つの大罪-Sin- ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 眠れない街 夜を溶かす 言いえぬ罪 胸に抱えて 灯りに集う 虫のように 誰もが何も 見ないふり ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【第一楽章】傲慢 / Superbia ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 謝り方を 知らないまま 記憶だけ 捨てられず 間違えるたび 理由を探す 鏡の前では いつも虚勢を張って 認められぬ炎を ただそれだけが 正しさを 振りかざして 踏みにじった言葉 今も息をする 王冠の重さ 足元を沈める それでも 降りられない ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【第二楽章】嫉妬/ Invidia ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 幸せそうな顔 見るたびに 胸の奥で何かが 腐っていった 祝福の言葉を 口にしながら 消えればいいと 思った夜がある 憎しみじゃないと 言い聞かせた 羨ましいだけだと 信じたかった 冷たい炎 静かに燃える 奪えないから 壊していって 溶けていく ふたつの境界 鏡の中の自分 一番醜い ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【第三楽章】憤怒 / Ira ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ また飲み込んだ 何度目かの朝 静かに 育っていた炎 正しいこと 知りながら いつか溢れると 知っていた 黙して 積み上げて 激しく 崩れいく 行き場のない炎 この身を焼く 怒りの底 掘れば悲しみだけ 壊したかったんじゃない 灰になるまで 誰も気づかない夜 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【第四楽章】怠惰/Acedia ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 起き上がれない朝 また過ぎていく やるべきことの形 だんだん薄れて 窓の外の光 関係のない世界 沈んでいくことが 心地よくなった 諦めじゃないと 思いたかった ただ疲れただけだと 言い聞かせて 溶けていく 輪郭と意志 流されるまま 底へ底へ 動かない体 言い訳の山 腐っていくのが 気持ちよかった ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【第五楽章】強欲/Avaritia ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 手に入れた朝 もう次を探した 足りないという感覚 終わらない渇き 持てば持つほど 恐怖が育つ 失うことへの 怯えだけが残る 欲しかったのは 物じゃなかった それに気づいた時には 塞がっていた両手 渇いた喉 何を飲んでも もっとという声 乾き癒えない夜 積み上げた全部 砂の城 空っぽのまま 溢れていく ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【第六楽章】暴食/Gula ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 満たされたくて また口を開けた 空腹じゃない それでも食べた 痛みを埋めるように 何かを詰めた 飽和した体 それでも足りない 満ち足りた言葉 知らないまま 喰らい続けた先に 何もなくて 飢えた魂 形を失う 詰め込んだものの ぜんぶ忘れて 貪ることだけ 支配する 最後に喰らった ワタシ自身 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【第七楽章】色欲/Luxuria ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 触れることが 愛だと思っていた 近づくほど 見えなくなった 求めるほど 遠ざかる温もり 溺れながら それでも手を伸ばして 愛し方を 知らなかっただけ 渇望と愛情の 違いを知らずに 溺れた先は 戻れない深み 掴もうとするたび 揺れて消える 愛という名の 渇きだった それでも 手放せないで ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【Epilogue】七つの贖罪/Pray ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 全て開いた 七つの扉 そこに残るは 静かな朝 罪と呼んだ 自分の影 誰かのせいには できなかった 赦されたいのか 赦したいのか その答えを まだ持っていない だから 祈る この暗い水の底にも 光が届くように