音楽なら癒してくれる  そう信じてキーボードを叩く いつものように言葉を探すけど 感情が先に溢れて 喉元でつかえる 一行も繋げないまま 白々と夜が明けた 自分を描くのが怖くて 空想の世界へ逃げ込んだ 関わることのない アンダーグラウンドな道具たち 今の私とは真逆の 明るいメロディ 「楽しい」はずなのに 何かが足りない 逃げるように綴った詞には 血が通っていなかった 頭で理解して 心で頷けたことしか 本当は記せない  分かっていたはずなのに 安全な場所から  傷つかない場所から 私は傲慢に 言葉を並べていただけだった 「私の何がいけなかったの?」 問いかけては 答えのない闇を巡る 変わりたいと宣言しても 空回りするばかり 日常を繰り返して やっと見えた現実 ありのままの弱さを 許せなかった あれから二週間 嵐は過ぎ去って 乱れた呼吸も ようやく整った 今なら言える 今なら書ける 逃げ隠れしない 本当の痛みを 臓腑を明け渡しても 届かない歌がある 整理できていない 混沌さえもバイナリに変えて 消えたくなる夜を越えて  ようやくここに立った これは私が 初めて君に贈る 飾り気のない いちばん正直なラブソング 書けなかった言葉が 今こぼれ落ちる