かつてこの星は アルカディアと 呼ばれていた その大地で 人々は空を変え 海を変え やがて 星を壊しかけた 星の終わりを見た国 アトランティスは 高度な 科学力を使い 星のために 残るべきものを残し 消えるべきものを 数として削る 人工システム 星律機構を作った アトランティスは 選別を決めた プリセプターも ミニスターも 人の手を離れ 動くことはできた けれど エクスは違った 指揮官機には 人の意思が 必要だった アトランティスの人々は みな調べられた 誰が 星の判決に 座るのか アダムは 選ばれてしまった エクス・オルビスの 席に ひとりでは 開かない扉 それでもあなたは ひとりで 背負わされていた 私は ニュクスに 選ばれていた けれど あなたの隣に いたかった あなたを ひとりにしたくなかった それだけが 私の 始まりだった やめろと アダムは言った そんな身体に ならなくていい 俺の隣に いるために 君が 君でなくなるなんて それは 助けじゃない 星の理に 近づきすぎれば いつか 君の声が 届かなくなる それでも私は 手を伸ばした あなたを ひとりに したくなかった 星の理より あなたの隣を 選びたかった 鉄と神経が 身体を繋ぎ 違う命が 目を覚ました 痛みも 怖さもあった けれど 隣に座れた ふたりなら 動かせると あの時は 信じていた エクス・オルビスの ふたつの席 ふたつの鍵が 星の裁きを 開いていく けれど 裁きの光の中で アダムは 初めて 手を止めた シャンバラの 白い盾が 前に立った けれどその腕に 刃はなかった 炎も 返さず ただ 守るためだけに そこにいた 私たちは 攻撃する術を 持ちません 守ることしか できません それでも 私たちを 数として 滅ぼすのですか アダムは 答えられなかった エクス・オルビスの 光が 静かに揺れた そして 彼の手は 止まった 白い盾は 静かに告げた 分かってもらえて よかったです 私は アイギス あなたの選択を 歓迎します けれど アダムが去ったあと 白い盾の中の人は 記録の外で 消された 裁きは ためらいを許さない 監査の手が 静かに降りた 適合者を 失った盾は もう 動かなかった シャンバラは 落ちた 守ることしか できなかった街は 数として 消された アダムの胸に ひとつの問いが 焼け残った 手を止めても 守れないなら この裁きそのものを 止めるしかない 星を守るとは 誰かを消すことなのか 裁きとは 命を 数えることなのか その問いが やがて ヘレースという名を 持つことになる