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くれよんの国

V5

ぽつりぽつり 窓を 叩く 雨音 退屈が 飽和してく 午後の部屋 握りしめた くれよん ただ画用紙の上 あてもなく すべらせてた 描きかけの景色 ぐしゃっと丸めて 不格好な紙飛行機に したんだ 開けた窓の向こう 灰色の空へ 「ばいばい…」って飛ばした瞬間 眩い光が 目をさして 思わず ぎゅっと瞑った 目を 開ければ おしゃべりな 虹色のまち 「ようこそ」って きみたちが笑ってた 魔法の くれよんで 描いたら 全部本当になる世界 がおー!って唸る 恐竜の背中に 飛び乗って 空を散歩 かきーん!と 響くホームラン くれよんたちと ハイタッチ ああ チクタク…時間が 止まればいいのに… 「そろそろ 雨が上がる頃だよ」 きみたちの 声が すこし滲む さよなら… 言いたくないのに 気付けば いつもの 自分の部屋 魔法の くれよんが 無くても ココロに 焼きついた世界 がおー!って声が きこえる  まだ背中に残る ぬくもり かきーん!って 音も覚えてる  くれよんたちと 笑いあった時間 ああ やっぱり夢だったのかな、なんて 鏡を のぞきこんだら ほっぺに 虹色の落書き かすかに くれよんの匂いがした うそつき、夢じゃ なかったんだ……